親知らずは抜きましたか?
変な方向に生えてきたら抜かなければ痛くなります。でも、その歯を抜くときは「痛い!」激痛が走ります。
「ぎゃぁあああ!!」
歯医者の奥から聞こえる悲鳴…。
リアルなお化け屋敷の叫び声がそこには広がります。
ところで、親知らずを抜いた人もいれば、抜かない人もいる一方で、そもそも親知らずが生えていない人もいます。親知らずは、現代生活では「必要のない歯」だと言われているので、痛い思いをしないで良いことを考えると羨ましいですね。
では、生える人と生えない人にはどのような違いがあるのでしょうか?
親知らずが生える人と生えない人の違いとは?
この地球に生物が誕生してから現在に至るまで、あらゆる生き物は進化を遂げてきました。そして現在もその進化は止まっていません。
この進化と同時してきたこと。
それが「退化」です。
生き残るために必要ではなくなった機能は、次々と退化をさせていきました。
実は、親知らずが生えないヒントはここにあります。人間も例外ではない退化の過程。人も例外ではありません。
人が進化の過程で捨てたもの…、それは「しっぽ」です。
人間の祖先はお猿さん。お尻には尻尾がありましたが、2足歩行でバランスが取れるようになると、そのしっぽが逆に邪魔になってしまいました。
「ドラゴンボールのようにスーパーサイヤ人のように尻尾を腰に巻けばよかったのに…」
4本足の動物のシッポは、基本的にバランスをとるために存在します。例えばチーターは走るときにシッポをブンブンと振り回して、大きく左右に振れる体のバランスをとりながら獲物を追いかけています。
お猿から人に進化していく過程で人間はそうはならず、シッポはやがて短くなっていき、今の人の姿になっています。人間の骨格を調べると、尾てい骨のあたりに尻尾の名残がいまだ残る人もいます。退化はせずにしっぽが生えている人も極稀に生まれてきます。気になる場合は検索してみてください。
親知らずも同じです。
そもそも親知らず(親不知)は、奥歯のうち一番奥にある歯を指しています。専門用語では「第3大臼歯」や「智歯」とも呼ばれます。
人間の歯の永久歯は普通28本で、親知らずを入れれば32本。
「親知らず」と呼ばれる理由(由縁)
そもそもなぜ「親知らず」と呼ぶのでしょうか?
親知らずは20歳前後で生えてくる歯になり、平均寿命が40歳前後だった昔の人たちは自分の子供の親知らずが生えてくる前に亡くなってしまったため、この歯を見ることができませんでした。
理由を知れば「なるほど〜!」と思うのではないでしょうか?
そういうこともあり、「親知らず」の名前がついたとも言われています。
食生活の変化で柔らかいものを食べるようになる人間
人間の食生活は時代と共に変化をしました。
現代人は、軟らかい食べ物を食べるようになり、顎の大きさも退化。本来32本生えるはずだった歯ですが、親知らずの4本は必要なくなりました。顎が小さくなったので、親知らずの生えるスペースがなくなってしまったのです。現在はその退化の過程の中にいるため、親知らずが生えてくる人と生えてこない人がいます。
「この先の人類はみんな親知らずが全く生えてこないかも!」
環境や遺伝に左右される親知らずの歯
親知らずは一般的に、10代後半から20代前半に生えてきますが、その年齢に達するまでの環境に左右されることもあります。
硬い食べ物を小さい頃からよく食べていると、身体は消化するために歯を増やさないといけないため、身体が反応して親知らずを生やすとも言われています。
親知らずが生えない人はその逆で、柔らかい食べ物を多く摂取していた可能性があります。
そもそも親知らずが隠れていることもある
親知らずが全く生えない人は、4人に1人の割合で存在するといわれています。
「自分には親知らずがない」
っと思っていても、実際は深い位置に潜っているだけというケースもあるため、実際のところは不明です。
まとめ
親知らずは進化と環境と遺伝に左右されます。
この他にも「家系的遺伝子」で、そもそも生えない人もいます。
親知らずを抜くときにはかなり痛いです。
我慢して歯医者にいきましょう…。
ただし、親知らずが真っすぐに生えていて、痛みがない場合には無理に抜く必要はありません。体が必要だと感じて生えてきたのだから。しかし、斜めに生えてしまうと他の歯にあたって痛くなるので、抜く必要が出てくるでしょう。