海で人々から恐れられている恐怖の魚「サメ」。
映画「ジョーズ」は世界中を恐怖に陥れました。
恐ろしいサメですが、弱点は鼻だと聞いたことがありませんか?
これは本当なのでしょうか?
本当ならば、なぜサメは鼻が弱いのでしょうか?
垂直に逆立ちするサメ
合成技術が高くなっている今のコンピューターでは、素人でもソフトを使うことで違和感なく合成をすることができます。
(i.ytimg.com)
「すごい…サメが逆立ちしている」
見事なバランス感覚。
これは合成に見えますが「実写」です。
体長3メートルにもなる「ペレスメジロザメ」と人の写真です。
人間の手の平に身をゆだねるようにくっついています。大丈夫なのでしょうか?そして獰猛なサメがなぜ大人しくしているのでしょうか?
頭を支えているのは女性ダイバーのクリスティーナ・ゼナトさんです。サメとの信頼関係がないとこのようなことはできないのではないでしょうか?
獲物の血のにおいをかぎつけると、どこからともなくサメは集まってきます。そして食いちぎるように獲物を捕食します。噛まれたらひとたまりもありません。
そんな恐怖のサメですが、サメの鼻面には驚くべきセンサーが備わっています。「視覚」・「聴覚」・「触覚」は多くの動物が持っている能力ですが、サメの鼻は特殊で周囲の電波を感じとることができます。
「電気感覚」と呼ばれるもので、いわゆるセンサーです。
サメやエイなどの仲間は「ロレンチーニ器官」という電気受容体があります。
通りでサメの鼻が長くなっているわけですね。
頭部に開いた何百もの小さな穴の奥に、筒状をしたゼリー状の物質が詰まっています。獲物が動いたら、この器官で微弱な電流を感知して場所を特定していると考えられています。
100万分の1ボルトという極々小さな微電流でも感知できるため、地球上に存在する動物の中で最も高い能力だとも言われるほどです。
サメは臭いで獲物を嗅ぎつけます。
特に血の匂いには敏感です。
そして、次にロレンチーニ瓶で確実に獲物がいる場所を探ります。
ただ、専門家たちはこの器官について数十センチ先までしか機能しないとしています。ものすごく敏感に察知するものの、距離的には能力がそれほど高くはないとされています。確かに何百メートルも電流を察知できると、常に電気だらけで生きていくのも大変そうです。多くの生き物が動くと、逆に獲物がどこにいるのかわからなくなりそう。
現実的な使い方としては、砂の下に隠れてしまった魚を発見して捕食することだと考えられています。
「サメは鼻の先が弱い」と昔からいわれていますが、どうやら本当のようですね。ここを刺激することでサメを撃退したり、大人しくさせたりすることができます。
「サメの鼻は敏感だった!」
鼻を刺激されて麻痺するサメ
サメの鼻をなでることでサメをおとなしくすることができます。何度か鼻をすりすりして合計15分間になるとサメは麻痺状態になるのです。
「麻痺をさせるまでが怖い…」
サメとクリスティーナさんの間には信頼関係があります。まるでペットのように見えますが、サメたちも喜んで彼女に触ってもらっているようです。
この催眠方法でクリスティーナさんはサメの身体に付いた寄生虫を除去したり、口にかかった釣り針などを除去しています。
そして、サメの生体データを催眠しているときに収集して研究に役立てています。
ただ、これまで信頼関係にあった世界中のアニマルトレーナーたちでさえ、突然牙をむいた野生動物に殺される事故が何件も発生しています。クリスティーナさんもそれは十分理解しており、リスクを下げるために最悪の事態に備えて防護服の着用しています。
これは正しい判断で、一線を置くことは大切だと思います。
意外と少ないサメの事故
サメによる死亡事故は意外と少ないです。
よく言われるのが、「サメに殺されるよりも雷に打たれること、ジェットコースターから落ちて死ぬことの確率の方が高い」。
意外ですね。
サメが人を襲うときは、サーフィンに乗っている人の姿をアザラシなどと勘違いしていることがあげられます。海の中から上を見ると、サーフボードも相まって、まさにアザラシの形に見えます。
ただしサメの中にはとりあえず口に入れて噛むという種類もいるため、気を付ける必要があります。
まとめ
サメは鼻が急所は本当だった。
海でサメに襲われそうになったら、手をサメの前に伸ばして鼻をナデナデしましょう。まるで「きびだんご」を貰った桃太郎に登場する野生動物たちのように、大人しくなるかもしれません。(無理)