6年間フルーツだけを食べて生きる中野瑞樹さんは、フルーツ以外のものは全く口にせず、水分もフルーツからしか摂取しないと言います。
本当にフルーツだけで生きていけるのでしょうか?
野菜しか食べない人達のことを「ベジタリアン」と呼びます。
そしてフルーツしか食べない人を果実食主義「フルータリアン(Fruitarianism)」と呼んでいます。
中野瑞樹のフルーツダイエット
フルーツだけを食べて生きる中野瑞樹さんとはどのような人なのでしょうか?
2009年9月から「フルーツを食べ過ぎたらどうなるのかな?」と、フルーツの効果を身を持って体験すべくフルーツ中心に果実だけの食生活実験を開始。
6年間フルーツを食べ続けているのは「フルーツは総合食である」と言うことを実証するための「実験」です。
総合食とは、必要な栄養素がすべてバランスよく含まれ、それだけで健康を維持できる食べ物のことを指しますが、中野瑞樹さんは米やパン、肉、野菜(果実以外)を一切摂取せず、水やお茶も一切飲んでいないようです。
主食をフルーツのみで生きているある意味すごい人。
しかし、たまにトマトやキュウリなどの果菜類や、栗、カシューナッツなどの木の実、塩だけで漬けた無添加梅干や塩だけで漬けたスイカの皮を食べていると言います。やはり「完全なフルーツのみ」の生活には限界があるのでしょう。
フルーツ生活で起きた身体の変化について、フルーツを食べることで女性ホルモンが増えたのか、すね毛がなくなりツルツルになったと語ります。
女性には朗報かも?
中野瑞樹おすすめフルーツ
フルーツを極めた中野瑞樹さんは、人に薦めたいフルーツがいくつかあります。それが次にあげられるものです。
- バナップル …ひとつで2度おいしい!品種改良でりんごの酸味とバナナの甘味を堪能できます。冷やして食べるのがおすすめ。
- ナガノパープル …長野県で作られている品種改良なしの大粒ぶどうで、種無し、皮ごと食べられます。
- 蟠桃(ばんとう) …孫悟空が食べたと言われている伝説の桃。
- 甘ひびき …梨好きには堪らない!糖度が13度の甘味成分たっぷり!
フルーツだけ食べて大丈夫?
フルーツのみの生活で身体を壊さないのでしょうか?
人間の身体に必要なエネルギー五大栄養素は、タンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラル。全てをフルーツから摂れることは可能なのでしょうか?
例として、アボガドの栄養素を見てきましょう。果物の王様と呼ばれるアボカドは、「森のバター」とも呼ばれています。他の果物よりも群を抜いて栄養価が非常に高いことでも知られています。
脂肪分が20% 近くあり、オレイン酸などの身体によい脂肪分が含まれ、アボガド40gあたりの栄養価を見てみると、ナトリウムとビタミンA以外は栄養が摂れそうです。
中野瑞樹さんは、塩だけで漬けた無添加梅干を例外として食べているようなので、この梅干しにはナトリウムが含まれており、そしてアボガドに含まれていないビタミンAはミカンなどの果物に含まれています。
栄養バランスだけを見ると果物だけで調整して食べていくことは可能でしょう。実際、中野さんの身体は健康診断で医師も驚くほど健康です。
中野瑞樹式フルーツダイエットで活用
フルーツで栄養がバランスよく摂れるのならダイエットに利用できそうです。
でも、そこには問題があります。
フルーツを主食にするにはその量の果物を買う必要がありますが、フルーツって意外と高いですよね。それを積み重ねていくと懐事情が厳しくなり、金銭的な負担につながりやすくなります。
果物は甘み成分を含んでいるため、フルーツだけを食べていくと将来、糖尿病のリスクが上がる心配もあります。
ただ、中野瑞樹さん曰く、「基本的に果糖はそれほど気にしなくても大丈夫。食前にフルーツを食べてください」とコメント。農薬に関しても国内産であれば問題ないと言います。
実は、お菓子などに含まれる糖分と果物に含まれる果糖はどちらも甘み成分ですが異なります。例えば、糖分のブドウ糖は小腸から吸収された後に血液中に入り、血液中に糖が増えて血糖値が上がります。
そして、インスリンが膵臓から分泌されることで血糖値を下げ、細胞に運ばれた後、エネルギーとして利用されます。その余った分が中性脂肪になる仕組み。
一方の果糖は、ほとんどが肝臓で代謝されるためインスリンを必要としないので、血糖値を上げることはほとんどありません。
血糖値の急上昇が肥満や糖化につながると考えられることから、果糖のように血糖値を上げなければ肥満を防ぐ効果があるということ。
ただし、糖尿病の人でも量さえ守れば食べても大丈夫ですが、果糖も過剰にとると肥満のリスクがあることが指摘されているため、血糖値うんぬん以前の考えとして、食べ過ぎには注意をする必要があります。
フルーツ酵素ダイエットで断食
ダイエットの定番になっている断食。
この間にフルーツを食べて栄養補給する「フルーツ酵素ダイエット」というのもあります。
フルーツにも栄養や酵素などが含まれているため、体内の老廃物を排出する整腸作用を促す作用に期待ができます。
中野瑞樹さんがフルーツ食を始めた2009年には身長172cmで体重は62.1kgあったそうです。5年後の14年5月には50.1kg・体脂肪率は8.9%と驚きの数字になっています。体脂肪8.9%はアスリート並みです。
5年という長い月日のダイエットとなるため短期間で急激に落とすダイエットとは違い、身体への負担は少なく、長い時間をかけてゆっくり脂肪を落としたため、身体も慣れてリバウンドもしないダイエットに成功しました。
まとめ
フルーツ以外摂取しないという極端なダイエットではなく、普段食べている主食を減らし、その分フルーツを多く摂るなどしたダイエット方法から入門してみると良いかもしれません。