背中に亀の甲羅のようなものがある少年がいます。
世界中で話題になった亀の甲羅の正体とはいったいなんなのでしょうか?
「背中に亀の甲羅ができる謎の症状…」
また、現在の少年の姿が気になりますね。
大丈夫なのでしょうか?
背中が亀の甲羅のような少年
画像(刺激的表現画像注意)
南米コロンビアに住む少年ディディエルの背中にできた亀の甲羅のような物体は、成長するにつれて巨大化する特徴があります。
背中にできた謎の物体はやがて背中全体を覆い尽くしました。
母親のルスさんは2005年に観測された日食を見ていました。妊娠中に日食を見ると呪われると村で言い伝えているため、それが原因で息子の背中に亀の甲羅のようなものができたと自分を攻め続けていたのです。
「病院にはいかなかったの?」
ディディエルの家は貧しくて、大きな病院に連れて行くことはできませんでした。そして、6年もの間なにもできないままディディエルは苦しんできました。
母親は懸命に育てていましたが、父親は逃げだして学校では「亀」と言われていじめられていました。
ディディエルは、いつも悲しそうな顔で「僕はどうしてこんなものを持っているの?」と聞いてきたので、母親のルスさんはかける言葉が見つからなかったと語ります。
ディディエルの転機、亀の甲羅の正体とは
亀の甲羅に苦しんでた少年。
正体はいったいなんなのでしょうか?
コロンビアのテレビ番組がディディエルを番組で紹介することになりました。「亀の背中を持っている少年」として話題が広がるとある日、テレビ番組スタッフが家を訪ねてきます。
スタッフは、ディディエルのドキュメンタリー番組を企画していると提案。母は治療のきっかけになるかもしれないとテレビに出ることを決めました。
テレビ出演でディディエルの姿が医療関係者の目に止まるようになります。
「そして治療が行われることに!」
二人はコロンビア・ボゴタへ向かい診察をした結果、イギリスの外科医、ニール・ブルストロード医師は「先天性色素性母斑」と診断。先天性色素性母斑は「ホクロ」のことです。
「なんと、亀の甲羅の正体はホクロだった!」
巨大母斑
先天性色素細胞母斑は、生下時または生後早期に現れます。
体の成長に伴いゆっくりと拡大する特徴があり、20cm以上に及ぶ巨大母斑は悪性化の頻度が高いといわれています。
巨大母斑の場合、悪性黒色腫(皮膚癌)が発生する恐れがあります。
正体は、大きすぎるホクロでした。
今後の悪性化も懸念されるとして、担当医はコロンビアの首都ボゴタへと渡り無料で切除手術の指揮へ。医師も救いたいと必死になっていました。
先天性色素性母斑の摘出手術
ディディエルの体が手術できる状態か診断された結果、摘出手術が行なわれることになりました。
手術の日に、ホクロの全摘手術を行い人工皮膚を貼り付け、体全体から皮膚を切り取って貼り付ける再生方法が用いられます。
ところがこの手術には問題が…。
大量の出血から命の危険に晒される可能性があります。ホクロが背中の筋肉にも食い込んでいるため、摘出を困難なものにしていたのです。
そして、5時間に及ぶ大手術は成功!手術から4ヶ月後にディディエは手術を無事終えることができました。
医師は「私たちが最も重視したのは、体重の20%にもなる重荷を取り除き、ディディエルくんの今度のつながりを持てるようにすることです。皮膚全体の実に4分の3が影響を受けていたのです。切除後、何段階もの複雑な皮膚移植に取り組む必要もありました」とコメントしています。
画像 (刺激的な表現あり注意)
甲羅を背負う少年の現在
今はどうしているのでしょうか?元気?
(出典:brandnew-s.com)
その後、痛みを伴う皮膚移植などの治療を経て、現在では日常生活を送れるまでに回復しています。
まとめ
この奇妙な腫瘍の原因は解明されていませんが、遺伝子の突然変異によって皮膚の細胞が変異することで引き起こされると考えられています。
甲羅がとれて嬉しそうですね。手術が成功してよかったです。