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「物忘れ」と「認知症」の違いとは?

最近、物忘れがひどいなぁと感じ、認知症のはじまりなのか不安になる人も多くいます。でも、これは脳の神経細胞の減少という、免れることのできない老化現象が影響で、誰にでもおこる「もの忘れ」。

そして、通常の老化による減少より早く神経細胞が消失してしまう脳の病気、これが「認知症」。

実は認知症による物忘れと健康な人の物忘れは意味合いが異なります。

物忘れと認知症の違い

厚生労働省は平成37年に認知症の人が約730万人に達するとの推計を明らかにしています。これは65歳以上の高齢者の5人に1人が該当する数字です。

健康な人の物忘れは、「うっかり約束を忘れてしまった」、「大事な物をどこに直したのかすぐに思い出せない」などが当てはまります。

ここで重要なのが、健康な人の物忘れは「その忘れたことを覚えている」ということ。

物忘れは、忘れたことを忘れたと覚えている。

反面、認知症はどうなのかと言うと、「約束したことをそもそも忘れてしまう」、「大事な物をしまったこと自体を忘れてしまう」などが当てはまります。このため約束したことを覚えていないので「言った言わない」の言い合いに発展しやすい特徴があるのです。

まさに記憶の消失。

物忘れの特徴

  • 体験の一部分を忘れる
  • 人の名前が思い出せないなどの記憶障害
  • もの忘れを自覚している
  • 探し物を見つけようとする
  • 日常生活に支障はない

認知症の特徴

  • 体験の全体を忘れる
  • 家事などの段取りが分からなくなり判断の障害がある
  • もの忘れの自覚に乏しい
  • 探し物を誰かが盗ったということがある
  • 日常生活に支障をきたす

情報を処理する脳の機能が低下して日常生活に支障が出てしまう病気とのことを認知症と言います。認知症は老化現象ではなく、病気の一種。認知症は約束を思い出せずに自覚することができない状態になります。

認知症(ボケ)予防は先手必勝!予防方法

物忘れと認知症は似てるようで似てないことがわかりました。認知症を予防する方法はあるの?

認知症は先手必勝です。認知症の初期症状といえば物忘れ。何度も同じことを聞いたり、メガネなどをどこに置いたのかが思い出せなくなったりと、直近のことが思い出せないという特徴があります。

この他にも、買い物や料理の段取りに時間がかかるなど、これまで普通にできていたことがスムーズにできなくなります。

認知症の始まりのサインを見逃さないことが重要です。さらに性格にも変化が出ることが知られています。とても穏やかで気遣いのできた人が急に攻撃的になったり、外出する前に何度も持ち物や戸締りを確認しないと不安になる人もいます。

何かしらのシグナルを感じ取ることが大切です。

認知症はゆっくりと進行していく病気。進行を遅らせる薬も開発されているため、早く治療を始めれば進行が緩やかになり、介護が必要になるほど進行せずに天寿を全うできる可能性があります。

次にあげる薬以外の予防方法を見てみましょう。

ガムを噛むと脳は刺激される

東北大学が行った高齢者の歯の残存数とその認知症との関係についての研究において、健康な人では平均14.9本の歯が残っていたのに対し、認知症の疑いのある人では、9.4本と少ない事が判明しました。

そして、残っている歯が少ないほど記憶や学習能力に関わる海馬や、意志や思考の機能に関係する前頭葉の容積などが少なくなっていたことがわかったのです。

この結果から歯が無くなると、脳が刺激されなくなり脳の働きに影響を与えているということが結論付けられました。歯と歯を噛み合わせたときの刺激は、歯根にある歯根膜から脳に伝わります。

この刺激は、脳の感覚や運動、また記憶や思考、意欲を司っている部分を活性化しています。歯があっても良く噛まなければ認知症の予防にはなりません。

食事の時に良く噛む事が必要になるのですが、ガムを噛むことでリラックス効果も上がり集中力も高めることができます。また、普通のガムよりも硬い、噛みごたえがある歯科用ガムも販売されています。利用してみるといいでしょう。

体内時計を戻して昼間生活に

一般的に高齢になると若年者に比べて眠りが浅くなります。認知症の方は、睡眠・覚醒・体内時計の調節に関わる神経伝達物質の量が変化することで睡眠障害になる危険性が高いと言われているため、この狂ってしまった体内時計を元に戻すことが重要です。

方法として「日光(朝日)を浴びる」ことがあげられます。朝日を浴びることで体内時計は正常な位置まで戻ることができます。認知症高齢者の場合はこれに加えて、日中の活動の中で日光を浴びることで日中の覚醒水準を高め、夜寝るときには部屋を暗くすることで眠り易い環境を作るといいでしょう。

アロマの効果で認知症を予防

近年の研究では、海馬以外にも海馬に直結した「嗅神経(嗅覚を司る神経)」が最初にダメージを受けるとわかってきました。嗅神経のダメージが少しずつ海馬に伝わり、記憶機能を破壊しながら脳全体の機能を低下させ、それが認知症を発症するメカニズムにつながっているのです。

嗅神経のダメージを軽減・修復できれば、認知症の予防、そして改善することが期待できます。使用するアロマオイルは以下にあげられます。アロマは癒しの空間を作り出すうえで欠かせない匂い成分です。

  • ローズマリー、レモン、ラベンダー、オレンジ
    植物由来の天然のアロマオイルを使用する
  • 朝~昼用
    ローズマリー、レモン(ローズマリー2滴 レモン1滴)
    活性系のアロマオイルを使用することで集中力が高まる
  • 夜用
    ラベンダー、オレンジ(ラベンダー2滴 オレンジ1滴)
    鎮静効果を狙い、リラックス効果を与える

まとめ

普段から認知症予防を取り入れる。

認知症は誰にでも起こる恐れがある病気。

早期の発見も大事なのですが、普段からの予防対策も重要になります。

ガムとアロマは忙しい人でも手軽に始めることができる認知症予防の対策です。出来ることからはじめていきましょう。

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