コーヒーやビールが苦いと感じる人がいます。
その一方で美味しいと感じる人もいます。
この差はなぜあるのでしょうか?
子供の頃に一口だけ飲んで、あまりの苦さに「二度と飲まない!」と子供心に誓った経験はありませんか?それがいつしか美味しく感じる不思議。
「大人になったなぁー」
その一方で、同じ大人なのに苦くて飲めないという人もいます。
不思議ですね。
なぜ、この差はあるのでしょうか?
「苦い」と感じる人の違いの差とは
苦いと感じる人と、美味しいと感じる人の違い、それは子供の頃が関係しています。
子どもはコーヒーの美味しさがまだわからないためです。
「ん?どういうこと?」
苦いと感じる人の違いには、2つの理由があります。
人の味覚は次の6つから成り立っているので見てみましょう。
- 甘味 …エネルギー
- 塩味 …ミネラル
- うま味 …タンパク質(アミノ酸)
- 酸味 …腐敗
- 苦味 …危険な毒
- 脂味 …近年になり判明
この中で、甘味・塩味・うま味は本能的に好む味になります。
子どもが生まれて、最初に口にする母乳やミルク。これらの栄養主成分は、甘味であるエネルギー、うま味であるたんぱく質、塩味であるミネラルが含まれていますが、子どもはこれを生まれたときから飲みつづけ、味覚を形成します。
「無意識に味を学習している!」
この3つは他のどの味覚よりも格段に優れた味覚として発達していくことになります。
その反面、酸味や苦味は子どもの頃から経験をしていない味。この味を本能的に毒や腐敗したものだと判断しています。
「苦い味を子供の頃に知っておく必要がある!」
子供の頃に口にした、その一口の苦い味。
大人になるまでの間に経験を積み重ねないと、コーヒーやビールは苦い味のままということになります。身体がこの飲み物は「安全ではない」と判断しているためです。
味を感じる細胞が減少する
上記以外にも理由があります。
大人になると味を感じる細胞が減ったかどうかの場合もあるのです。
舌には味蕾という味を感じる細胞があります。赤ちゃんのときに約1万個ほどあるのが、65歳くらいになると5000個ぐらいに減ってしまいます。
「味覚が半分に減る!」
その味覚細胞が減る理由は、加齢と亜鉛不足によるもの。
亜鉛はレバーやカキに含まれています。味を感じる細胞は10日に1度生まれ変わりますが、食生活や汗の量で味を感じる細胞が減っていってしまうのです。
まとめ
本能で拒絶してしまう&味の細胞が減る。
「苦味」は、まさに修行をつんだ大人の味とも言えますね。
20~30代の若い人たちもビールを苦いって言ってる人が増えています。苦味や酸味は飲んで経験して「安全だから美味しい」と脳に思わせないと美味しくならないのです。