中華料理店にいくと回転テーブルが置いてあります。
「中国料理と言えば回転テーブル!」
一般的なレストランは普通のテーブルなのに、中華料理が回転テーブルなのはなぜなのでしょうか?
中華料理はなぜ回転テーブル?日本が起源・発祥?
他の飲食店と違い、中華料理店だけ回転テーブルで大皿料理を取り分けるようになったのはなぜなのでしょうか?
これには諸説ありますが、その中の一つに日本が発祥だという説があります。
「中国生まれの回転テーブルではない?日本が考えた?」
中国発祥と思われがちな回転テーブルですが、実は東京の総合結婚式場・目黒雅叙園で生まれたものだと言われています。
創業者の細川さんが開業4年後の1932年に発案した大皿料理。
ところが中華料理は取り分けることが難しく、それなら一人一人に料理を出せばいいのではないでしょうか?
いえ、一人ひとりに給仕すると、高級料亭のように心付けが発生するなどして、お客さんが気軽に利用できなくなってしまうかもしれないと考えたのです。
この他にも、お客さんが料理を取り分けるために、立ったり座ったりするのも大変だと考えました。
「さてどうする!?」
そこで回転テーブルを発明します。目黒雅叙園で誕生した回転テーブルは、日本各地の中華料理店に広がりをみせていきます。
でも、日本にある中華料理店でも見ますが、中国にある料理店にも回転テーブルがあります。
中華料理の本場・中国でも見かけられるようになった回転テーブルの理由は、目黒雅叙園の回転テーブルを見た中国人が、「これはいい!」と本国で普及させたためだといわれています。
回転テーブルが中国発祥ではない理由
専門家によると、回転テーブルが中国で生まれるには考えにくいと言います。
回転テーブルは円卓が前提ですが、円卓が中国で普及した歴史は清朝末期から中華民国期の間。中国での一般的なテーブルは、家庭でもレストランでも四角形のテーブルです。
また、主賓席が南面にその左右に下位の席があるなど、座席の席順が厳格に決まっているのが中国というお国柄。
回転テーブルで料理を配ろうとすると、右に左にと交互に何度も座順に従ってテーブルの円盤を動かさなければならなくなります。
位に厳しい当時の中国で目の前を左右に行ったり来たり回転するテーブルを作るのは考えにくいです。
また、料理をホストが自らの箸で主賓の皿に取り分ける文化がある中国においては、回転式のテーブルでゲスト自身に料理を取らせるというスタイルがそもそもなじみません。
よって、回転テーブルは中国発祥だという可能性は限りなく低いのです。
イギリスか中国で回転テーブルが発祥した説
ただ、日本で生まれた同時期にイギリスでも回転する似たようなテーブルが考案されています。
「日本ではなくイギリスの可能性もある!」
本当に中華料理店の回転テーブルが日本発祥なのかは不明です。
そして可能性は低いながら根強く、中国の武則天により生み出された説もあります。根拠はありませんが、偶然中国で生まれた可能性も否定できません。
武則天(則天武后)は、中国史上唯一の女帝。唐の高宗の皇后となり、後に唐に代わり武周朝を建てた人物です。
現在は日本が回転テーブルを作った説が有力のようです。
まとめ
便利な中華テーブル。
いろんな説がありますね。
どちらにしても世界中で愛されるテーブルになっているのは間違いありません。
中国料理といえば回転テーブルですからね。