コーヒーカップやティーカップに取っ手が付いていますが、湯呑みには付いていません。
「一体なぜ?」
コーヒーカップには取っ手がついています。
どう考えても、取っての付いているコップの方が飲みやすいですよね?
湯呑みには付いていません。
どのような理由があるのでしょうか?
湯呑みに取っ手が付いていない理由とは
湯のみの由来は「湯のみ茶碗」の略です。
茶碗は奈良時代から平安時代にかけてお茶と一緒に日本に伝来した、お茶専用の陶磁器を指しています。
ところが時代が進むに連れて、次第に「お茶専用」ではない陶磁器も作られるようになりました。そして、「◯◯茶碗」・「茶碗○○」というように、その用途を表す言葉をつけるようになります。
それが…
- 湯のみ茶碗
- ご飯茶碗
- 茶碗蒸し
そして、問題の湯のみに取っ手がない理由は、取っ手があるものと比較をするとすぐに分かります。
マグカップだと、熱い飲み物を入れても取っ手を持ちながら飲むため、手が熱くならならずに飲むことができます。しかし、それは熱い飲み物をそのまま口に運んでしまう危険があります。
取っ手の付いているコップは、手に熱い刺激がないため、口に入れてはじめて熱いと感じるのです。その反面、湯のみは取っ手がないため、持ち運ぶときに、手の平で中に入っている飲み物の温度を感じることができます。
つまり、手に持てないような熱さだったら、もうちょっと冷ましたほうが良いと判断が可能になります。
「お茶碗は日本人の思いやりから生まれた!」
日本茶の適温は60〜80度と言われています。
玉露などの高級なお茶は、最も飲み頃の温度が60℃。
湯のみに手を触れて人肌程度の温度が適温です。80℃が適温の番茶は熱いので、湯のみの上部と底を持って飲むようにしましょう。
まとめ
温度を口に入れる前に確かめられる。
手の感触でお茶の温度を確かめる役割がありました。
火傷をしないようにと、日本人が思いやりで考えた作りだったのです。