女性の薄毛は、男性の頭頂部が薄くなったりM字になるAGA(男性型脱毛症)とは違い、髪の毛が全体的に薄くなるケースが一般的になります。
最近では女性の薄毛が多くなっているといわれているのですが、「髪は女の命」ともいわれているため深刻な状態。
女性が薄毛になる悩み・原因とは?「予防対策」
最近では女性も薄毛になる人が増えていますが、女性が薄毛になる原因はいくつかあげられます。原因と予防の対策を見ていきましょう。
男性の髪の毛が薄くなることを、AGA(男性型脱毛症)と呼ぶのですが、女性は、FAGA(女性男性型脱毛症)と呼ばれています。別名「びまん性脱毛症」。
FAGAは、全体的にボリューム感がなくなり髪が抜けたり細くなることで、髪の薄さが目立ち始めます。全体的に薄くなるため、男性のように生え際が後退する現象はみられません。
では、FAGAを発症する原因にはどのようなことがあげられるのでしょうか?それは、次にあげることができます。
びまん性脱毛症の発症原因
- ストレス
- 極端なダイエット
- 避妊薬
- 老化
- ヘアケアのやり過ぎ
- 産後のホルモンバランス異常
- 紫外線
FAGAは、40代以降から出始める傾向があるのですが、20代の女性にもストレスなどの要因が重なることで薄毛の進行を発症してしまうケースがあります。
ストレスで薄毛になる
ストレスは大小かかわらず誰しも持っています。そのストレスの中身が問題です。
男性のストレスは主に仕事関係や人間関係が多いのですが、女性は日常生活全般にストレスを感じやすい傾向があります。
そして、家で働く女性から今日になり女性は男性と一緒に外で仕事をするようになりました。これまでにはなかった社会の中でのストレスが重くのしかかることに。
また、女性には生理があるためホルモンバランスにより精神面で不安定になりやすい傾向があります。ストレスは蓄積すると体調が悪くなるのですが、外見にも変化を生み出します。
脱毛もその1つ。ストレスがかかり過ぎると円形脱毛症などの病気を引き起こす恐れも。
予防対策
自分で効果のあるストレス発散法を見つけることが大切です。時間の合間に息抜きをしてストレスを溜め込まない対策が必要になります。
自然を満喫できる公園を散歩するのもおすすめです。
極端なダイエットで薄毛になる
美を求める女性にとって、ダイエットの成功は目標でもあります。
でも、ダイエットには数多くの種類が存在します。なぜこのように星の数ほど多くのダイエットが存在しているのかというと、人それぞれの体質・性格・生活環境が違うから。
自分に合うダイエットの方法を見つけなければ痩せることは難しいです。
また、そのダイエットにはメリットはもちろんのこと、デメリットが存在するものもあります。間違えたやり方でしてしまうと、デメリットの部分が多くでてしまい、栄養が偏ることで薄毛につながる可能性も。
ヘアーサイクルを正常化させるには、髪に必要な栄養がとても大切になります。でも、その栄養が得ることができないと、ヘアーサイクルの途中で髪の毛が抜けたり、細くなる恐れに繋がります。
そして、運動をしないダイエットもあるのですが、適度な運動もしない場合には運動不足により血行不良を招き、毛根に栄養が渡らなくなるため脱毛につながる可能性も残ります。
予防対策
対策としては、極端なダイエットは避けること。
中には断食などの短期集中型ダイエット方法があります。このダイエット方法の場合は極端なダイエットになるのですが、期間が3日程度と短いため髪のダメージも最小限に抑えることができます。
極端なダイエットが長期間続く場合には注意深く髪の毛の質を見ておく必要があります。ダイエットは基本的に栄養バランスをしっかりと考えて摂り、適度な運動で代謝を引き上げて痩せることが望ましいです。
摂取量よりも消費量を増やすことで痩せるため、自分に合う無理のないダイエット方法を探すことが重要です。
ヘアケアのやり過ぎで薄毛になる
女性はヘアスタイルのアレンジができるため、いろんな髪型を試したいと思うのは当然のこと。
でも、髪型によっては薄毛を進行させる原因につながる恐れがあります。重度になると牽引脱毛症と呼ばれる病気にもつながりかねません。
牽引性脱毛症とは?
年齢に関係なく起きる症状。髪の毛を引っ張る期間によって発症し、早いと5~6年、遅い場合で10~20年引っ張ると脱毛するといわれています。
いつもどの髪型をしていますか?ポニーテール?お団子?センター分け?三つ編み?
髪を引っ張りながら髪型をセットしていくのですが、髪を引っ張るということは頭皮に負荷をかけているのと同じ。負荷が続くことで脱毛が発生。その結果、薄毛が進行します。
どの髪型にもいえるのですが、引っ張られている部分の頭皮が負担を感じています。例えば、センターに分けている髪型だと、真ん中の生え際に負荷がかかり続けることになるため、真ん中部分を中心に抜け毛が多くなります。
最悪の場合は髪が生えてこなくなる恐れも。
予防対策
っとはいっても、髪型は「女の武器」でもあるので、対策はヘアースタイルを定期的にローテーションすること。そして、力いっぱい髪を引っ張らないこと。
髪型によっては少し難しいかもしれないのですが、気持ち程度は力を弱めて毛根の負担を和らげてあげるといいでしょう。
また、パーマやヘアカラーは薄毛の原因につながる恐れがあります。どちらも薬剤をつかい矯正や色彩を変えていきます。
薬剤は炎症やかゆみ、そして痛みなどを引き起こす原因にもなるため、自分に合う薬剤選びと、過度なパーマ・カラーは避けたほうが無難。全体的にパーマをするよりも、部分パーマのほうが髪の負担も和らぎます。
産後の薄毛で薄毛になる
出産は女性にとって命をかける大仕事。男の人には絶対に真似をすることができない出来事になります。この出産には大きなエネルギーが必要です。
出産をするとホルモンバランスが乱れ、体調不良に見舞われます。吐き気などの症状があらわれる人も少なくありません。体調が回復するまでには、約6週間から8週間はかかるといわれているほど。
自分の体調もままならないうえ、産まれてきた赤ちゃんのことも見なければいけません。夜泣きや間隔が短いご飯の時間など、生活リズムが狂いやすくなるため、それがストレスになり不規則な生活と栄養バランスが崩れることに…。
このような理由から、約7割の出産女性が薄毛に悩んでいるといわれています。
予防対策
産後の薄毛はホルモンバランスが戻ることで改善する傾向があります。
つまり、ほおっておいても治る抜け毛症状です。産後抜け毛用の育毛剤も販売されているので、気になる場合には試してみるのもあり。
避妊薬で薄毛になる
妊娠した女性は、出産するとホルモンバランスが回復するまで排卵が止まります。
避妊薬として有名な「ピル」。これは女性ホルモンを利用した薬です。脳に妊娠状態だと錯覚させることで排卵を止めて妊娠を回避する方法になります。
ピルを飲んでいるときには妊娠中と同じように女性ホルモンバランスが保たれている状態なのですが、服用を辞めてしまうと脳は出産をしたと勘違いをします。
すると、ホルモンバランスが乱れた状態になり、産後の抜け毛と同じ症状が発症しやすくなり、薄毛や脱毛の原因につながります。
予防対策
対策としてはホルモンバランスが回復するのを待つこと。
避妊薬のすべてが薄毛につながるわけではありません。薬との相性があり個人差があるため、処方する前に医師と相談するといいでしょう。
更年期で薄毛になる
更年期とは閉経を挟んだ前後10年間の時期。40歳半ばから50歳半ばに迎えるといわれています。
エストロゲンは女性らしさに関係するホルモンで、女性らしい体を作ったり、妊娠の準備をしたり、自律神経を整えたりするなど様々な作用を持ちます。
髪の毛に関しては、女性らしい光沢のある美しい髪の毛を育成したり、頭皮を健康に保つ働きをします。
でも、エストロゲンは30代をピークに年齢と共に分泌量が低下。更年期を迎える頃には、閉経とともにエストロゲンが著しく低下し、頭皮も肌と同様に老化してしまうため、健康で丈夫な髪を育てることができなくなります。
髪がうまく成長できずに全体的に薄毛になってしまう…。
予防対策
対策としては、エストロゲンの減少を可能な限り遅くさせること。大豆イソフラボンは女性ホルモンと似た働きをすることがわかっています。
大豆製品に含まれているため、納豆や味噌汁を摂取して補うことで可能になります。また、手軽に摂取できるサプリメントもあるので利用してもいいでしょう。
紫外線で薄毛になる
つむじ部分が特に薄くなっていると感じている場合には、紫外線が原因かもしれません。頭のてっぺんは紫外線が直接当たりやすい部分になりますが、紫外線が皮膚にあたるとどうなるのでしょうか?
はい、日焼けします。
日焼けは火傷と同じ。頭皮にもそれなりにダメージを受けているため、髪の毛が縮れたり、脱毛の原因につながります。
予防対策
対策としては、帽子や髪に使える日焼け止めスプレーを利用するといいでしょう。
まとめ
FAGAの改善は生活習慣の見直しから始める。
男性には少なからず女性ホルモンがあります。反対に、女性にも少なからず男性ホルモンが存在します。
FAGAの場合は、髪は細く短くなるのですが、薄毛の状態が保たれます。AGAは髪の毛が生えてこない場合が多いので、そこは男女で大きく違る部分。
男性は薬が必要になる場合が多いのですが、女性の場合は環境を変えることで薄毛が改善できる可能性があります。
髪の毛が薄くなったら髪に優しいシャンプーを使うといいでしょう。アミノ酸系シャンプーは髪に優しいシャンプーになります。