人は年を重ねる度に老化をしていくのですが、髪の量も比例するように少なくなっていきます。髪の毛が薄くなったと感じる年齢は人それぞれ。
10代、20代から髪の毛に悩みを持つ人も少なくありません。
20代に突入した頃に気になり始めたその薄毛。では、薄毛対策に何をしていますか?効果のない対策だと、時間やお金が無駄になる可能性があります。
高い育毛剤を購入して使い続けたのに全く効果がでなかった人もいます。10代、20代はお金に余裕もないので本当に辛い…
かといって、周囲にデリケートなことを相談できる人も見当たらない…。20代から感じ始める薄毛対策はどのように対処したらいいのでしょうか?
10代、20代から始める薄毛対策で最初に知るべきこと
現在、日本の男性において20代で薄毛になる人の割合は5~8%、30代だと11〜14%とされています。
薄毛だと感じ始めるとまず最初の対策として始めやすいのが、シャンプーを変えたり、育毛トニックにチャレンジし始めること。多くの人がこのパターンを経験しています。
頭皮環境を改善するためにシャンプーと育毛剤を使用することはとても有効です。でも、根本的な改善にはつながらないかもしれません。
薄毛の原因はそもそもなに?
根本的な改善に繋がらない理由、それは、AGA(男性型脱毛症)、ストレス、食生活、運動不足、遺伝など、多くの原因により薄毛につながっているため、その原因を特定しなければ改善はしないためです。
一度自分の生活を見てみましょう。髪に悪い行動をしている可能性があります。
AGA(男性型脱毛症)とは
男性ホルモンである「テストステロン」が「5-aリダクターゼ」と呼ばれる酵素と結合し、それが抜け毛につながる「ジヒドロテストロン」という物質を分泌することで発症します。
AGA(男性型脱毛症)の多くは遺伝が原因だと考えられていますが、遺伝だからと諦める必要はありません。
男性ホルモンが原因の薄毛の対策・治療法は、「5-aリダクターゼ」の働きを抑えて抜け毛の原因になる「ジヒドロテストロン」を作らせないようにしたらいいのです。
ヘアサイクルを正す
薄毛の元になる原因を改善することが第一。その上で薄毛対策を見ていきましょう。
1本の髪の毛は2年~6年で寿命を迎えます。
寿命を迎えた髪の毛は抜けてしまうのですが、サメの歯のように次に生える髪の毛が毛根で待機をしている状態です。抜けた後は新しい髪の毛が生えてくることになります。
- 髪の毛の赤ちゃんが伸長
- 毛包が成長し、髪の毛が伸びる(2~6年)
- 毛球が太く成長
- 毛球退縮の始まり
- 毛球が退化(2週間)
- 髪の毛が自然に抜ける
- 休止期(3~4か月)
- 「1」に戻る
正常な抜け毛のチェック!
- 毛根から毛先まで太さは同じ
- 毛根は丸みを帯びている
危険な抜け毛をチェック!
- 毛根の先が細くとがっている
- 一部だけ先が細くとがっている
- 抜け毛が細い
- 毛根が細い
髪の毛が抜けて生えるこの周期を「ヘアサイクル」と呼びます。
髪の毛は一定の周期で脱毛・成長を繰り返しているのですが、薄毛の原因の1つに、このヘアサイクルの乱れが影響をしている可能性があります。
例えば、AGA(男性型脱毛症)の場合は、ヘアサイクルの周期が半年~1年と短いです。では、ヘアサイクルは一生でどのくらい繰り返しているのでしょうか?
永遠と繰り返す?
正解は、一生のうちに40回~50回繰り返すと言われています。先にも話しましたが、髪の毛は2年~6年の周期でヘアサイクルを繰り返しています。
つまり、最低2年のヘアサイクルだとしても、40回繰り返すことができれば「80年」。要するに、寿命を迎えるまで髪の毛は存在することになります。
ところが、半年の周期でヘアサイクルが発生してしまうと、40回のサイクルにより20年で終了してしまう計算になるのです。
ヘアサイクルが終えると、毛根は力尽きてしまい穴を閉じる。そして、光沢を放つようになり、いずれスキンヘッドのような神々しい禿げ頭になってしまう。
こうなると髪の毛が再び生えるのは難しくなります。
10代、20代で薄毛になると、40代で相当な薄毛あるいはハゲになってしまう恐れがあるため、このような理由から一刻も早くヘアサイクルを正常化し、正しい周期に戻す必要があります。
生活習慣を正すことが大切
ヘアサイクルを正常にするには、生活習慣の乱れを改善することが大切です。外食やファーストフードばかりを食べていないでしょうか?
油物が多く、自分の好きなものばかりを食べていると、栄養バランスが偏り、髪の毛を作る栄養が不足。当然、髪の毛が成長できないためヘアサイクルが狂い始めます。
大切なことがあります。
それは、栄養を髪の毛の作る場所である「毛乳頭」にしっかりと届けなければ意味がないということ。
では、どのようにして栄養を運ぶの?
その答えは血液。
栄養素は血管の中を流れる血液によって送られます。つまり、血流が悪くなると髪の毛に栄養が届きにくくなるということ。
血流を促進するために運動をする
血流の流れをよくするには適度な有酸素運動が効果的!
玉ねぎなどの食べ物でも血液をサラサラにしてくれるのですが、全身を動かす運動のほうが効率がよく、健康にもなるため一石二鳥です。
ランニングやジョギング、ウォーキングなどをおこない、血液の流れをスムーズにしましょう。髪を作る毛乳頭に栄養が次々と送られ、髪が元気を取り戻します。
質のよい睡眠をしっかりと取ること
人は永遠に起きておくことはできません。睡眠は身体をリセットする意味でも非常に重要な充電時間。
睡眠不足により自律神経が乱れると、血管が収縮を引き起こしてしまいます。血液の流れが悪くなるため髪に栄養が届かなくなり薄毛の原因につながりやすくなるのです。
20代といえば一人暮らしを始める人も多い世代。これまで親などにやってもらっていたことを、すべて自分でしなければいけません。学業や仕事をしながら家事もプラスされていっぱいいっぱいになる時期。
でも、20年、40年先のことを考えて、自分のためにバランスのいい食生活と睡眠をしっかり取ることが薄毛を回避できる方法であり、大切なこと。
ストレスをためないこと
現代社会はストレス社会。このストレスも薄毛を引き起こす原因になります。
ストレスが溜まると自律神経を乱してしまうのですが、自律神経が乱れると血管が収縮します。睡眠不足で引き起こされる自律神経の乱れと同じ状態を引き起こしてしまうのです。
20代は環境が大きく変わり、その環境に身体が慣れるまで大きなストレスを受け続けます。このとき、上手にストレスを発散できない場合には薄毛につながってしまうため、趣味に没頭したり、運動をするなどしてストレスを発散しましょう。
釣り、登山、公園の散歩など、自然を身近に感じることができる発散方法は、癒し効果も得ることができるためおすすめです。
育毛剤使用時の注意点!
育毛剤は髪を育てるためのものです。特別な記載がない限り、AGA(男性型脱毛症)には効果がありません。
効果があると信じて、多額のお金を払い続けても薄くなる一方…。
AGA(男性型脱毛症)の場合には医師が処方する薬が必要です。ただし、育毛剤において、AGAが発症していない段階なら将来のために予防するのはあり。
また、育毛サロンなどに通うよりは、専門の病院で治療をしていくほうが安くすむ可能性があります。一度、病院で診察をして、AGAなのか?そうではないのか?確認だけでもしておくといいでしょう。
適切な対策をとることができます。
そして、育毛剤の効果は早くて6か月後と時間がかかります。その間も使い続ける必要があり、効果がないからと短期間で次々と育毛剤を変えると、かえって薄毛の進行につながる恐れがあります。
育毛剤で有名な商品が「リアップ」。
ミノキシジルを配合しているのですが、これは血管を膨張する効果があり、発毛を促進させる成分になります。AGAクリニックでも処方される薬なので効果が確立されている成分です。
でも、AGAクリニックでは内服薬が主であり、基本的にリアップは頭皮に塗る外用薬。成分を頭皮の奥まで浸透させる必要があり、内服薬よりは効果が低い欠点があります。
皮脂が詰まっていると、その効果はさらに低くなります。頭皮マッサージやシャンプーなどで頭皮に詰まった余分な脂を落としてから、育毛剤をつけるといいでしょう。
朝シャンプーの落とし穴に気を付けること
朝風呂は20代に多いのですが、朝風呂は抜け毛を促進させるとも言われています。
その理由は、朝に頭皮の脂を流してしまうと髪に必要な脂(バリア)がない状態になるため。その結果、日差しを直に浴びてしまいます。
紫外線の攻撃により髪や毛根を傷めてしまう恐れがあるということ。特に髪が薄い部分、「おでこの生え際」・「つむじ」などには注意が必要です。
そして、夜にシャンプーをしないと1日の脂と汚れで毛穴に栄養がいき渡りにくくなります。成長ホルモンは睡眠開始から3時間以内に分泌されるため、寝る前に頭皮を綺麗にしておくことが大切です。
整髪料のつけっぱなしはご用心!
20代や30代は整髪料をつけっぱなしで長時間過ごす人が多いです。
ワックスやジェルなどは毛穴を塞いでしまう恐れがあるため、頭皮につかないように気をつけましょう。夜はお風呂に入り、しっかりと汚れを落とすこと。
濡れた髪をそのままにしているのは雑菌が繁殖して危険!
シャンプー後にしっかりと乾かしていますか?特に10代はドライヤーを使わずに自然乾燥している人が多いのではないでしょうか?
湿ったままでいると雑菌がすぐに繁殖します。髪の毛が濡れた状態でいると臭くなるのも、雑菌が増殖しているため。
髪の主成分であるタンパク質を弱体化させてしまう恐れがあります。雑菌が繁殖すると毛根の炎症や痒みが出たり、頭皮に出来物があらわれるなど、頭皮ダメージの原因に繋がります。
しっかりとドライヤーなどで乾燥させることが大切です。このときにも、まんべんなく乾かすようにしましょう。一か所に当て続けると髪の毛が火傷のようになりキューティクルが損傷します。
高温で乾かさないように注意が必要です。ドライヤーを髪から15cmは離しましょう。また、温風の後は、冷風に切り替えてドライヤーを使うといいです。冷風を使うことでキューティクルが引き締まるため、髪の毛が綺麗になります。
シャンプーはアミノ酸系を選ぶと良い
シャンプーの種類は多くあるため、どれを選んでいいのかわからない人も多いのですが、薄毛に優しいシャンプーは「アミノ酸系シャンプー」になります。
アミノ酸系シャンプーには、安価なところだと「HIMAWARI」や「いち髪」などがあげられます。
洗浄力が強いアルコール系シャンプーは界面活性剤が含まれており刺激が強く、頭皮にダメージを与えてしまうため、薄毛の人は避けたほうが無難です。
AGAクリニック専門医で治療すると薄毛が改善する
AGAクリニック薄毛専門病院で飲み薬のフィナステリド(商品名 プロペシア)を処方してもらうのも1つの手。
プロペシアを1日1回継続的に半年~2年以上飲み続けた人の約8割以上が薄毛を改善しているほど、効果と実績があります。
この治療薬は医師の診察がないと入手不可なので、ドラックストアなどでは手に入りません。不特定多数が購入できるものではないため、病院の診察が必要です。
初診のあとは、月に1回~数ヶ月に1回通院し、診察しながら薬をもらい改善・異常などを確認していくのですが、保険が効かずに自己負担金になるので、金額は約1ヶ月に5千円〜1万5千円ほどかかります。
10代、20代で薄毛になりやすい人はどんな人?
- 家族の誰かがハゲている
- 食生活が乱れている
- 若いときから喫煙している
- アルコールの飲みすぎ
- 運動をしない
- 睡眠不足
- ストレスを感じやすい
- カラーやパーマを頻繁にしている
- 間違えたダイエット
- 生活習慣の乱れ
- 紫外線の浴びすぎ
まとめ
薄毛対策のスタートは生活習慣を見直すことから始める。
食生活を正し、運動をおこないます。そして、しっかり寝たうえで薄毛対策を始めるのが薄毛対策の基本です。