ひらがなの「へ」、カタカナの「ヘ」を書くと、ふとした疑問が…
「あれ?これ同じじゃない?」
いや、よく見ると微妙に角度が違う気がしますが…
何か特別な意味はあるのでしょうか?
平仮名の「へ」とカタカナの「へ」の違い
ひらがなの「ヘ」とカタカナの「ヘ」の形は何がどのように違うのか気になる人も多いです。
「何が違うの?」
実は、五十音で「へ」だけ平仮名とカタカナの形が同じ理由は、同じ漢字の部首が基本になっているからです。つまり、同じ漢字を変形させたのが「へ」という形。
「へ~」
平仮名とカタカナは漢字をベースにして作られた文字で、その作られた時代は平安時代までさかのぼります。
平仮名の「あ」は「安」のように、元々女性が話し言葉を書き記すために使われた文字でした。ひらがなは女性のために生まれた文字。一方のカタカナは、男性が漢字にフリガナを付けるために使われた文字で、「ア」は「阿」のように、漢字の一部を省略して作られています。カタカナは男性のために生まれた文字。
問題の「ヘ」ですが、平仮名は「部」という漢字を基本にしており、カタカナは「部」の漢字を使用し、「おおざと(部の右側)」を基本にしています。
この「部」という漢字は、「外交部」や「教育部」や「地名」などの名称に良く使用されている使用頻度が高い文字で、普段から「おおざと」だけが取り出され省略して書かれていた歴史があります。
一部がなくても伝わる漢字というわけ。
要するに、「へ」は、平仮名とカタカナ同じ歴史を持つ漢字が基本になっているため、「おおざと」を崩していく上で同じ形になってしまったのです。
そのため、ひらがなの「へ」とカタカナの「ヘ」は、ほんの少しだけ違いの差がありつつも全体的には同じです。
まとめ
同じ漢字から変化した「へ」。
文字を崩した過程で奇跡的に「へ」だけが同じになった奇跡の日本文字。
カタカナは漢字の横に仮名を書くのが起源になります。
仮名を漢字で書くと漢字ばかりになってしまうので、そこで漢字の一部を切り取ったカタカナが使われました。
ひらがなの「し」とカタカナの「シ」の元漢字は「之」。
形は違いますが、他にも同じ漢字が基本になる文字もあります。