高速道路を走っているときに気付きませんか?
渋滞しやすい場所には緑や青の流れるライトがあることに。
これは何のために設置しているのでしょうか?
渋滞ポイントにライト設置で渋滞緩和の効果
高速道路は帰省ラッシュなどにより渋滞ができますが、決まって渋滞ポイントの区間があります。都道府県で設置されていない場所もありますが、場所によっては緑や青の「流れるライト」が設置されています。
「光でアピールして事故を防ぐため?」
実は、「渋滞緩和効果」を狙った装置です。首都高では「エスコートライト」と呼び、NEXCO東日本や西日本は「ペースメーカーライト」と呼んでいます。
止まった光ではなく、流れる光が特徴です。
「ドッドッドッって感じ」
見たことがない人も多いかもしれません。
首都高では2015年に3号渋谷線上りの池尻ー三軒茶屋間に設置されたのがはじまり。
本当にこの効果により渋滞が緩和されたのでしょうか?
池尻~三軒茶屋間の場合は、渋滞損実時間が13%減少したようです。
また所要時間は12.5%短縮。
流れるライトで渋滞が減る理由
普及が広まっている「流れるライト」ですが、なぜ「流れるライト」で渋滞が緩和されるのでしょうか?
LEDの光を進行方向に進むように点滅させると、ドライバーは自分の車の速度低下を意識しやすくなります。さらに前方の車との車間距離に注意して運転するようになるのです。この作用を視覚刺激による「視覚誘導自己運動感覚効果」と呼びます。
光のライトが流れているように見せることによってテンポよく速度を保つことができるため、上り坂など速度低下を抑える効果があります。その結果、渋滞を緩和します。
つまりドライバーはライトを無意識に感じ取り、速度を調整していたのです。
しかし、クルマの速度と光が流れる速度の差が大きすぎる場合には効果は薄まります。光だけが遠い彼方へいってしまい、追いかける気すらなくなってしまうため。
ようするに、速度20km/hで渋滞に巻き込まれた場合には、光を80km/hで流しても効果は出にくいです。それよりも40km/hほどで流した方が効果は出るでしょう。
流れるライトが気になる声
渋滞の緩和につながる人の心理をうまく利用した装置ですが、中には否定的な声もあります。
- 「緑のライトが車についてきて気になる」
- 「光の意味がわからない まずは意味を広めるべき」
- 「少しペースが遅くても光の動きは早くて違和感がある」
- 「光に気を取られて前と車間が詰まって焦った」
たしかに気になる人には気になると思います。自分も気になるタイプです。
っとはいえ、PMLには「順調に流れているときは青いライトでペースを落とすことなく走ってください」という意味になり、事故などがあれば黄色や赤色で知らせたりと安全に走行するために便利な使い道がある装置。
今後も広まっていくことが予想されます。
まとめ
渋滞を光で緩和するペースメーカーライト。
渋滞はないほうが良いです。
渋滞に巻き込まれると疲れてしまいます。
ペースメーカーの流れるライトが渋滞を緩和してくれています。