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ミナミヌマエビの繁殖で稚エビが誕生する条件

ミナミヌマエビは、周囲にあるものをなんでも食べる雑食性ですが、とてもおとなしい性格なのでメダカとの混泳はもちろん、繁殖も可能です。

色も暗い青、緑、赤、白、色々あり、保護色によりカメレオンみたいに色が簡単に変わる特性も持ちます。

ミナミヌマエビの繁殖・産卵・抱卵の方法

ミナミヌマエビは春~夏に産まれて越冬します。

そして次の春~夏に交配と産卵をして赤ちゃんを産み、秋にかけて一生を終えるサイクルを過ごします。

ミナミヌマエビは、正しい水質と適温があれば勝手に抱卵してくれるため、初心者でも簡単に繁殖を楽しむことができます。

ミナミヌマエビの繁殖・抱卵の特徴

ミナミヌマエビの卵は黒い粒がほとんどです。

お腹の下で黒い粒の卵をたくさんつけて、お腹の下で動かしている様子を伺えます。

そして孵化が近づくと黒かった卵が透明になり、その中に目が見えてきます。この状態になるともうそろそろ誕生します。

そもそもミナミヌマエビを繁殖させるには、「オス」と「メス」が必要です。

ミナミヌマエビの尻尾の裏のひだが長い方がメスで、短い方がオスになります。また、一般的にはオスが約2cm程度でメスが約3cm程度と、メスのほうがサイズが大きい特徴もあります。

  • オス :ひだが短い・約2cm
  • メス :ひだが長い・約3cm

水温が20℃~26℃前後で安定した水温と水質の場合に産卵をします。

季節でいうと春から秋にかけて。

育下ではヒーターを使用し、水温を一定に保つことで1年中繁殖させることが出来ます。

60cm水槽で水草をそこそこ入れてある水槽の場合、10匹程度を入れておけばオスとメスが高い確率でいると思います。

ミナミヌマエビはアクアショップなどで購入する際にほとんどのところがオスメスを分けて販売していません。「まとめ買い」をして、その中にオスとメスが混ざっていると当たりです。このため10匹程度を購入しておけば繁殖できる確率が上がります。

春~夏・秋はじめにインターネットを利用して購入する場合は、運が良ければ産卵した状態のミナミヌマエビを入手できる可能性が高くお得になります。

ミナミヌマエビの産卵と絶滅を防ぐ方法

成熟したミナミヌマエビはメスの背中に白い筋模様が入ります。

産卵できることをオスに知らせるために脱皮をしますが、そのときに脱皮したメスのエビからはフェロモンがでます。オスはそのフェロモンに誘われてメスのところに寄ってくるのです。

うまく相性が合うと、産卵が始まって2時間から3時間の間にひとつひとつ、「約38-120個ほど」を抱卵していきます。

卵の全部が全部大きくなるとは限りません。

魚が一緒の水槽にいると食べられてしまうし、元々身体の弱い稚エビは大人になる確率が低くなります。隠れ家があり、天敵がいるかによって大きく変わりますが、120匹の内10匹程度が大人になる感じです。環境が良ければ100匹は育つので逆に増えすぎて困るかもしれません。

隠れ家が全然なくて天敵がいたらミナミヌマエビの赤ちゃんは全滅します。

アクアリウムをしている人は、室内の水槽で楽しみ、屋外にバックアップ用の水槽を置いている人が多いです。こうすることで不意の絶滅を回避することができます。

外は水槽よりも掃除とかの手間がかからないし、太陽の力を借りるので電気代も基本的にいりません。誕生した数匹のミナミヌマエビを睡蓮鉢などに入れておくと良いでしょう。

ミナミヌマエビは卵に酸素を送る

エビの卵はお母さんエビがお腹に抱え、孵化するまで ずっとお腹にあります。

よく観察していると、エビがお腹に抱卵している卵に新鮮な水を送っている姿を見ることが出来ます。

 

抱卵中に脱皮をすると卵は死ぬ

抱卵してから、孵化するまでの期間は約2週間~4週間と言われていますが、水温が低いと卵の成長が遅くなり、孵化する期間が伸びます。

抱卵している間に卵を落とす場合がありますがその時は有精卵ではなかったか、水質の急変によりミナミヌマエビが脱皮をしてしまったことが考えられます。

水換えを行い水質が変化したことで脱皮をしてしまったミナミヌマエビ。

脱皮の中に赤色の卵が無数存在します。卵が本体についているのではなく、脱皮と一緒に卵が剥がれてしまうため孵化せずに死んでしまいます。

ミナミヌマエビが抱卵したタイミングでの水換えは特に気を使うようにしましょう。

脱皮した卵にエアレーションをかけ続けると孵化するかもしれませんが、ミナミヌマエビは次々と抱卵をするため、次の卵を待つほうが気分的に楽だと思います。

稚エビの誕生と餌は?注意点

生まれた稚エビは体長1.5mm~2mm程度とすごく小さいです。

しかし、生まれたときから親と同じ形をしています。

ミナミヌマエビの稚エビはヤマトヌマエビと違い、海水は必要ではないので淡水だけで成長できます。

いつの間にかお母さんエビのお腹から卵がなくなっていて、1日から2日後には水槽の中で泳いでいる姿を確認できると思います。

エサはなにをあげたら良いのでしょうか?

産まれてからは水中のプランクトンや水槽や水草に生えたコケ、メダカなどの餌の残り、生物の死骸、デトリタスなど、親のミナミヌマエビと同じでなんでも食べて勝手に成長します。

特別に気にかけなくても大丈夫です。

産卵を1回~数回(4回ぐらい)繰り返したお母さんエビはそこで命が途絶えてしまいます。死んだミナミヌマエビはエビを茹でた時のように真っ赤になるので、死んだエビと脱皮したエビの区別は簡単にできます。

稚エビは大人のミナミヌマエビに食べられないのでしょうか?

お母さんエビは自分の子どもを間違ってたまたま食べることはあっても、基本的に子どもは食べません。

しかし、魚などはパクパク食べるので注意が必要です。

親以外のミナミヌマエビは稚エビを食べると聞きますが見たことはありません。

繫殖力がかなり強いので、食べる以上に増えているのかもしれませんね。

飢餓状態ではない限り、ミナミヌマエビが稚エビを追いかけ回して食べることはないと思うので、何かしら食べるものがあれば安心だと思います。

フィルターに吸い込まれないように気を付ける

上部式ろ過フィルターや投げ込み式エアーポンプは、稚エビがろ過部分に入り込むので注意が必要です。

特に上部式ろ過フィルターに吸い込まれると、気づいたらろ過部分のマットの上で成長していたなんてこともあります。

また、デュアルクリーン600SPにはスポンジがついていますが、これは粗目のため稚エビが入り込み上部へと吸い込まれてしまうので注意が必要です。

上部式フィルターを使用する場合は、吸い込み口に流し台の三角コーナーに使う水切りゴミ用網を巻いてゴムで止めておくと吸い込まれることはほとんどなくなると思います。

まとめ

淡水環境でも特別なにもせずに繁殖をしてくれるため、極端な環境でなければ飼育をずっと続けることが可能です。

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