電波だらけの今日、世は5G・6Gの世界が広がろうとしていますが、もしも電波を一切遮断できるとしたら?
そこには古き懐かしい時代が広がるかもしれません。
「おっかさーんー!」
アメリカのある地域には一切の電波を遮断し、携帯電話やラジオの使用が禁止されている町が存在します。
いったいなぜ電波を遮っているのでしょうか?
それとも電波が何かしらの影響で遮断されてしまうのでしょうか?
気になりますね。
「町」なのでそこには人がいるということ。一見すると電波がないことで不便のように思えますが、人はそこから出ていかずに留まっています。そこに暮らす人々にはどのような目的があるのでしょうか?
電波遮断の町 携帯電話・テレビも見れない謎の区域
アメリカにある謎の区域。
電波を完全に遮断するという場所。
実はこの町には、電気製品を長時間使うことで電磁波を浴びた身体が過剰反応を起こし、目がかすんだり、頭痛やめまいが起こったりするという「電磁波過敏症(EHS)」を患う人たちが集まります。
電波に弱い体質の人達が集まるこの場所は、過去10年間に40人ほどの電磁波過敏症患者が移住しています。ちなみにEHSを現在、病気と認定しているのはスペインとスウェーデンのみ。
世界的には認知度の低い病気…。
電波のない街の場所
その町はどこにあるのでしょうか?
電波のない場所はアメリカ・ウェストバージニア州。
人口は百数十人ほどで、広さ1万3000平方マイルの「グリーンバンク」と呼ばれている所に存在します。
「完全に電波のない町」
この場所はこのように知られ、町に近づくにつれて車内のラジオの音は徐々に消え、携帯電話の電波も圏外になります。
まるで過去にタイムスリップしたような感覚に包まれ、そこでは電子レンジなどの微量電磁波もありません。電波が完全に遮断されています。
電波が遮断された町の理由
なぜ電波を止めているのでしょうか?
「電磁波に弱い人向けに保護区域を作るため?」
現代社会は至るところに電波が飛び交っています。
病気の人達のために作った保護区的なものなのでしょうか?
「はたまた電磁波の有無で環境変化を監視するため?」
実は本当の答えは別にあります。
グリーンバンク望遠鏡の存在
(astro-dic.jp)
グリーンバンクの町にあるアメリカ国立電波天文台(NRAO)の「グリーンバンク望遠鏡」が理由です。
ブルーリッジ山脈を背に建設されたグリーンバンク望遠鏡がそこにはあります。
星、星雲、超新星などを観測するための電波望遠鏡で、星の発するわずかな光をとらえるため、望遠鏡が誤作動を起こさないようにあらゆる電子機器を遮断しているのです。
無線伝送が禁止された場所にあり、シグナルを阻害して研究の邪魔をする人工物の干渉がここには一切ありません。地球の自然が広がるありのままの空間がここには存在します。
まとめ
グリーンバンク望遠鏡の性能を最大限に引き出すため。
この場所では携帯電話やデジカメについている送信機などさえも制限され、宇宙で起こっている幅広い現象を正確にトラッキングすることが可能です。
時代が止まったかのように見える町。
そこには静かで懐かしい世界が広がっています。