猫と一緒にいると、ふとした瞬間に猫の動きが止まることがあります。
「じ~…」
一点をじ~と見つめて身動き1つ取らずに何かを見ているようです。
「幽霊!?」
人間を含める哺乳類は姿形が異なります。
遥か昔の祖先(ネズミのようなもの)は同じでも、それぞれその時代を生き抜くために進化と退化を繰り返してきました。
人間は脳を発達させ、猫は暗闇でも見える目や良く聞こえる耳などを発達させました。
突然止まる猫はいったい何を見ているのでしょうか?
ネコが一点を見つめる理由とは?フェレンゲルシュターデン現象
猫が一点を見つめています。
しかしその先には何もありません。
何もいないのです。
「なんで!?何を見てるの!?」
まさか幽霊が見える?
霊力が強いの?
ある人物によって世に広まった「フェレンゲルシュターデン現象」と呼ばれるものがあります。
この現象のことを、飼いネコの名前の「フェレンゲル」と、自分の名前「シュターデン」をくっつけて「フェレンゲルシュターデン現象」と名付け、「ネコは霊感があり、霊を識別できる」という研究結果として世の中に出しました。
果たして真相は?
猫の耳の進化がすごい!
通常人間は、20,000Hz程度までを聴きとることが出来ますが、猫の聴覚は非常に優れていて、聞こえる音域は45Hz~91,000Hzとも言われています。
犬でも47,000Hz程度までと言われているのでそのすごさが分かると思います。
「広い音域を聞き取る猫!」
人間よりも遥かに広い音域を聴き取ることが出来るのです。
人間や犬は集団で狩りを行っていました。
一方、単独で狩りをする猫にとって、遠くの獲物の音や位置を知る上で、耳はとても重要な「進化」を勝ち取ったのです。
家族のどの人よりも、いち早く家の中にいる虫を発見するのは愛猫だったという経験を持ちませんか?
ゴキ●ブリを見つけたり、ヤモリを見つけたり、カナブンを見つけたり…
とにかく発見が早いです。
虫の羽根の音、虫が移動する時のわずかの音をキャッチして、猫は瞬時にその動きを止め「音の主」を探します。
猫の耳が自由に動くのは良く音を聞くためです。
顔は動かさずに自由に動かせるその耳はまるでアンテナのような存在です。
ドラえもんがネズミに耳をかじられて失った時はそれはそれはショックだったことでしょう。身体の色が黄色から青色に変わるぐらいですから。どれほどの涙が流れたのか…。
「それほど猫にとって耳は重要な存在!」
猫の目の進化がすごい!
英国の研究が研究結果を出しています。
「犬や猫が紫外線が見えるとは思ってはいなかったのではないか。しかし、彼らは感じ取ることが出来る」。
ヘビといった爬虫類は紫外線を見ることが出来るのは良く知られています。ところが哺乳類が紫外線を見ることが出来るとは思われていませんでした。
研究では38種類の哺乳類を用いて、それぞれどの波長が見えて散るかを調査した所、一部の動物には紫外線に敏感に反応することが判明したそうです。
猫には人間の目では見えないものが見えている裏付けに。ただ、なぜ同じ哺乳類の猫は紫外線が見えるのか?
詳しいことは未だ謎に包まれていると言います。
フェレンゲルシュターデン現象の可能性は極めて低いですが、ひょっとすると…(笑)
まとめ
猫は人間に見えない音や色を見ている。
外や空をじ~と見つめる猫は、人間の目には見えない紫外線や小さな音の動きを追っているのかも知れませんね。