NikonよりP900の後継機、P1000。
P1000は3000mmの望遠を搭載しているため、遥か遠くのものが撮影できます。P1000で惑星を撮影することも可能です。なんと土星が撮れます!
ぬぉー!P1000で土星が撮れるみたいパラ!
月のその先まで写すことができるニコンのP1000はすごい!
P1000で月・土星・木星の惑星を撮影する設定方法
P900よりもさらにその先をいくズーム力で話題を集めてるP1000。
P900では月をはじめ、木星や土星が撮れると注目を集めていました。P1000では若干ではありますが、光学がP900よりも+1000mmズームが可能になったため、惑星を大きくとらえることができます。
しかし、天体望遠鏡にはかないません。
ある程度の性能がある天体望遠鏡は土星の環もハッキリとらえることができ、木星の模様もくっきり見ることができます。
P1000はあくまでもコンパクトカメラ。
用途がそもそも違うのであまり期待をしないほうが「がっかり感」が和らいでよいかもしれません。ただ、P1000は月の描書力は高くて綺麗な写真が撮影できます。そして、土星の環や頑張れば木星の模様も撮影可能です。
月の撮影方法
P1000では月モードがあるので、ダイヤルを回すだけでカメラが自動的に月に最適な設定をしてくれます。P1000では月の色を好みの色に変更可能です。
- ダイヤルを月モードにする
- 月に向かってズーム
手持ち撮影でも簡単に撮ることができます。月は地球から見ると、同じ「面」しか向けていません。これは月も自転しているため。
地球のような自転ではなく、地球に顔を向け続けるように、地球の周りを月はまわっています。つまり、地球の周りを1周する自転。その変わった自転により、地球からは月の同じ「面」しか見ることができません。
しかし、月は太陽と地球の位置関係で影ができます。
「三日月」や「満月」など月の見た目が変わるので、カメラで撮影をするにはもってこいの天体です。
P1000でズームをして撮影した写真です。
「クレーターまでくっきり!」
満月も良いですが、このように影が入るとまた違った神秘を感じることができます。簡単にここまでズームができて気軽に撮影ができるのは「P1000」の特権ですね。
土星の撮影方法
地球から月よりも遥かに離れている土星。太陽系NO2の大きさを誇り、環がある惑星としても知名度が高い天体です。
個性的な形なので、土星が好きな人は結構多いようです。
遠く離れているので、土星の撮影では大気とピントのブレとの戦いになります。大気の状態や地球の天気の状態にも左右されるので、設定はひとつの目安になります。
また、被写体が離れすぎているため「AF」はほぼ無意味。
AFでピントを合わせようとすると光の玉がぼわ~っと出てしまい、難しいでしょう。土星を撮影するときには「MF」に合わせるほうが撮影しやすいです。
マニュアル露出や、マニュアルフォーカスに設定してマニュアル撮影をおこないます。
- ダイヤルを「M」に合わせましょう。
- フォーカスモードセレクターを「MF」に切り替え
- ISOを100~1600で調整
- SS(シャッタースピード) 1/15秒~1/250で調整
- F値8に設定
- 三脚にガッチリP1000を固定する
- コントロールリングを回しながら土星にピントを合わせる
「ISO」と「SS」は、撮影をする日の状況でベストな数字を選んでください。手ブレ補正をオフにします。三脚に乗せているため、手振れ機能はオフのほうがブレがなくなります。
また、赤道儀が用意できるなら追尾撮影を行うと楽で綺麗にとることができます。一般的に土星は、オート撮影や手持ち撮影が難しい被写体になります。
これを撮影したときには感動モノでしたね。
だって、「土星」が手軽に撮れるんですよ?
設定して単純に3000mm+デジタルズームしただけの画像です。ズームだけでここまで撮れるのはすごいですね。
これはモノクロですが、特別なトリミングなどの加工はしていません。環がしっかりと確認できます。
もしも、土星の撮影がうまくいかない場合には、動画で撮ってみてください。びっくりするほど簡単に撮れます。動画もマニュアル設定を使いながらダイヤルを合わせ、コントロールリングを回しながら土星のピントに合わせます。
木星の撮影方法
木星は太陽系NO1の惑星です。ガスの塊でできています。
土星は環を映すことが目標でしたが、木星は「模様」や「衛星」が狙いになります。
ガリレオ衛星の撮り方
- ISO400
- F8
- 撮影モードはマニュアル
- 露出時間:1/2秒~1/80秒
- 手ブレ補正:OFF
木星の縞模様の撮り方
- 撮影モードはマニュアル
- F8
- 露出時間:1/100秒
- ISO感度:100
- 手ブレ補正:OFF
火星の撮影方法
火星は、地球に近い場所にあります。
太陽系の太陽に近い方から4番目の惑星です。地球に近いものの、土星や木星のように火星は大きくないため、写真を撮るのは難しい惑星です。
直径は地球の半分ほどしかありません。そして火星は地球の外側の軌道を公転しています。
地球は青色ですが、火星の地表は酸化鉄が大量に含まれているため表面の色は赤色。英語圏では「Red Planet」「赤い惑星」とも呼ばれています。
火星には「フォボス」と「ダイモス」の2つの衛星が存在しますが、静止画で撮影することもできます。
月と火星を一緒のフレームに収めました。
マニュアルモードで月にピントを合わせています。
左下に小さく光っているのが火星です。
「設定」
- 絞り値 f/8
- 露出 1/60秒
- ISO 100
月の光を抑えながら火星の光も写すには、シャッタースピードを速くして光の調整をしなければいけません。月の光が入りすぎると発光してしまうためです。
このようになってしまいます。マニュアルモードでシャッター速度を変えながら撮影しましょう。
真っ赤ではなく、実は黒色もある火星。P1000で撮影した火星がこちら。三脚に固定せずにカメラを物の上に置いて撮影。タイマー使わずにシャッターボタンを押すとさすがにぶれますが、10枚ぶれた中で一枚だけ撮影ができました。
あえて暗めに撮影。
中央にあるのがニコンP1000で撮影した火星です。
目を凝らすと赤色と黒色の模様があることが確認できます。
「設定」
- 絞り値 f/8
- 露出時間 1/40秒
- ISO 100
- zoom 3000mm
まとめ
気象条件や大気の影響により、撮影の設定を変える必要があります。あくまでも目安になります。微妙に調整をしていきましょう。また、三脚は絶対必要です。高さは必要なく、頑丈に固定ができる三脚を選びましょう。土星と木星が撮れるのは本当にすごいと思います。