お店、ホテル、学校など、どこにでもある非常口の電光灯。
実は非常口のマークは二種類あります。
知っていましたか?
「一つは緑色、そしてもう一つは白色」
緑色のは多くの人がイメージしやすいと思いますが、白色も存在します。
それぞれの役割が違うのです。見ていきましょう。
非常口の2つのイラスト・デザインの意味
お店の壁に必ず置かれている非常口の看板。
もしものときのために必ず設置しておかなければいけないものですが、非常口のデザインには、緑色と白地のものがあります。
それぞれの意味を見てみましょう。
非常口「緑」(避難口誘導灯)
(出典:keiyo-juken.co.jp/)
正式には「避難口誘導灯」非常口がある場所を示しています。
非常口「白」(室内通路誘導標識)
(出典:upload.wikimedia.org/)
白い非常口マークは正式には「室内通路誘導標識」と呼び、「非常口に向かうにはこの通路を通って下さい」という意味で、非常口にたどり着くまでの通路・経路を示しています。
停電などが発生した際、「照明としての役割」を担うことが期待されているため、通路誘導灯は「白地ベース」になっています。
緑は光が白よりも届かないデメリットがあるためです。
非常口の誘導灯で色を分ける意味
緑色は使用せずに、2つの非常口をどちらも白色にしたら良いのではないでしょうか?と考えそうですが、実は、緑色にも秘密があります。
火事等の炎の赤に対して一番見えやすいのが緑色のためです。外に出る非常口は非常に重要です。
赤色の中で真っ先に目に入る緑色は重要。
そして、緑は落ち着かせる色でもあります。
危機迫る状況で冷静さも重要なため、このマークはISOに採用されており、世界標準になっています。
「危険な状態だからこそ、冷静な心情が重要」
非常口マークの生みの親は日本人
グラフィックデザイナー・太田幸夫さんらにより手がけられ非常口のマークは、ISO(国際標準化機構)に採用されています。
一部の国を除いて、世界中の多くの国で使用されている非常口のマークは日本人が生み出したものです。
このデザインが生まれたのは70年代後半。
日本で非常口の標識のデザインコンテストが行われましたが、3300の応募があり、煙に包まれた状態で容易に判読できるかどうかなど、すべての作品で厳しく審査が行われました。
その結果、選ばれたのが太田幸夫さんがデザインした緑色の「走る人」だったのです。日本はこれを微調整して非常口の国際規格案として国際標準化機構(ISO)に提出。
87年に国際規格に採用されました。
まとめ
日本のデザインが世界で使われている。
日本人がデザインした走る人のマークで助かった人がたくさん世界にいます。