ある日、ポツンと出現する金魚のできもの。
白い立体的なものがひとつ。
これはイボ?
それともニキビ?
治療法はどのようにしたらいいのでしょうか?
金魚にできる白い「できもの」の正体とは?
金魚のイボは白いものや黒いもの、赤っぽいものがあります。ニキビの可能性もありますが、違う病気の可能性もあります。
金魚の身体に白く膨れた立体的なものができることがあります。ニキビの場合なら、自然に取れて治ることがほとんどですが、ニキビではなく、白点病のケースもあります。
寄生虫かニキビか
ニキビが日に日に長くなってきた場合は、「イカリムシ」という寄生虫の卵の可能性もあります。ニキビの場合なら放っておいても大丈夫ですが、寄生虫の場合は金魚の体力が残っているうちに治療を早くはじめる必要があります。
通常、金魚のニキビはポツンと1か所または2か所程にできることが多いですが、白点病の場合は複数個所に小さな白い物体が点々とでき、その白い物体が増えて広がっていきます。
身体以外にもヒレに発生することがあるため、見た目ですぐに寄生虫だと判断できると思います。また、ツリガネムシ病と呼ばれる病気もあり、繊毛が金魚から出てきます。これも寄生虫なので治療を行います。
ポックス病「腫瘍」
金魚のできものにはポックス病(ボックス病)と呼ばれるものがあります。
これは、乳頭良性腫瘍とも呼ばれているもので、ウイルス性によるものです。発生場所は、「背中」・「肩付近」・「頭部」に多い傾向があります。
発症する原因は特性されず、気づいたときにはできているパターンが多いようです。
ポックス病の感染率は低く、これが原因で死に繋がる病気ではありません。
しかし、腫瘍が大きくなるとバランスが崩れて泳ぐことが難しくなり、ストレスを感じてしまう恐れがあります。ポックス病は、自然に取れて治るためそのまま放置で問題ありませんが、再発率が多いことでも知られています。
ただ、腫瘍が体内側に膨らんだときに内臓器官を圧迫してしまうと衰弱して死んでしまうことがあります。また、身体の表面に無数にできてしまうと治ることが困難となり衰弱します。
- できものが長くなったら寄生虫の可能性
- 繊毛が出てきたら寄生虫の可能性
- 大きさが変わらないのはニキビ
- 繰り返すようならボックス病の可能性
ニキビ(吹き出物)の治療法
ニキビの場合は、自然と取れるのを待つことになります。
ニキビはいわゆる炎症を起こしている状態なので、新陳代謝をあげると少しは早く治るでしょう。では、どのようにして新陳代謝を上げるのでしょうか?
その方法の一つに、水温を上げることがあげられます。魚は水温により活性活動が変動します。水温が低いと消化も遅くなり、水温が高いと活発に動き、消化もしやすくなります。要するに、水温が高いと身体の循環がよくなります。
25度を目安にしておきましょう。
白点病の場合は、寄生虫が繁殖できずに弱る30度を目安に水温を上昇させますが、ニキビの場合は金魚の活性を促すために水温を上げます。
また、水替えの頻度を少し増やしましょう。
水質の悪化がニキビを発生させている可能性もあります。水替えは金魚の様子を見ながら量と回数を確認します。
ちなみに、飼っている金魚は自然完治しました。今のところ再発はしていません。膨れたものが何かの拍子に抜けていきしぼんでいく感じです。少し後が残っていますが元気です。
ポックス病の治療法
ポックス病の治療法は、0.5%の塩浴を1週間程度行うと良いでしょう。
塩浴0.5%は、人間でいう点滴治療のようなものです。
金魚の浸透圧を調節して負担をかるくしながら免疫力の回復を待つ方法です。
あまりに大きなできものの場合は切除を行う人もいますが、出血が多く傷口に薬を塗ったり、水質の徹底管理と、初心者にはまず難しいと思います。ポックス病病は再発することも多いので、そのまま余生を過ごさせるのが無難かもしれません。
ちなみに、切除治療可能な腫瘍の大きさとしては、5mm程度までの大きさの内に行うと良いとされています。
まとめ
金魚に限らず生き物は常に病気と隣り合わせ。
忘れてはいけませんね。