夏の天敵「蚊」!寝静まったときや草むしりをしているときなど、耳元で聞こえるあの嫌な音。
「ブ~ン…」
天敵は耳の近くにいる!?そこで手ではらいますが、音はいったん消えるも、またすぐに…。
「ブ~ン…」
もう嫌…
蚊は痒いだけではなく、致命的な感染症も引き起こす恐れがあるため侮ってはいけません。デング熱などを引き起こすきっかけにもなります。
世界中の人が死ぬ原因として、いつも1位、2位を争いながら上位にいるのが「蚊」という存在なのです。
ところで、蚊に刺されたら痒いですよね?
なんで痒くなるのでしょうか?
そして、高齢者の人から「蚊にさされることがなくなった」と聞いたことがありませんか?本当?年を取るとなぜ蚊に刺されなくなるのでしょうか?
蚊に刺されると痒い理由
蚊に血を吸われるのは100歩譲って許します。
「でも、その後に残る痒い・痛みは勘弁して!」
いつの間にか痒くなる皮膚。痒いのでポリポリと掻くと、なんだか痒い部分がますます痒くなってくる。そしてその部分が膨れ上がり、最初の頃に比べて大きくなった気がする…。
痒い!痒い!痒い!痒い!
蚊に刺された部分に「×印」をしている人も多いのではないでしょうか?どこからともなく襲ってくる蚊!
蚊に刺されると痒くなりますが、なぜ痒くなるのでしょうか?その理由は、蚊が持つ進化にあります。
蚊も生き物なので、食べて子孫を残さなければいけません。人は蚊から逃げることに必死ですが、蚊も生きていくために必死です。
蚊は動物の血を吸う吸血鬼になりますが、血を吸うには動物の皮膚を刺さなければいけません。
でも、動物には異変を感じ取る機能があります。皮膚に何かが触れたら違和感を感じますよね?例えば、手にアリが上っていたら違和感を感じて気づき、アリを振り払いますよね?
これは哺乳類が進化の過程で勝ち取った防御機能。皮膚は繊細ですぐに異変を察知することができます。
これに困ったのが「蚊」。
動物の皮膚が敏感なために、針を刺すと気づかれてしまいます。大きな動物に対して小さな生き物にとって、存在を気づかれることは死活問題。
そこで蚊は考えた。
麻酔薬を注入したらいい。蚊が動物に針を注入する際に、唾液の中に麻酔薬を加えることができるようになりました。
この唾液は、刺したときに人に痛みを感じさせない麻酔作用があります。また、刺したときに血がダラダラ出てきたら気づかれてしまうので、血が空気に触れて固まる成分も含んでいます。
蚊の唾液腺物質によって、蚊は人に気づかれることがなくこっそりと血を吸うことができるのです。
蚊のアレルギー反応
蚊の唾液が人の体内に入ってきました。
人の身体には異物が入ってきたときに異常を知らせる能力があります。蚊の唾液が体内に入ることで、身体は異常物質だと認識しました。
すると、アレルギー反応として脳に知らせます。異常がある周辺を膨らませたり、痒みを発生させて知らせているのです。
ただ、人によって症状の重さが異なります。
ひどく腫れる人もいれば、あまり腫れない人もいます。
年齢で蚊に刺される症状が違う
蚊に刺されることで、アレルギー反応が重く出る人もいれば、あまり出ない人もいます。これは蚊の唾液に対する免疫力や体質によるもの。
ただ、体質などの他にも「ある違い」により症状に差が出ます。
それは、年齢によって症状が変わるということ。どういうことかと言うと、アレルギー反応というものは経験値によって変わります。つまり、蚊に刺された回数で症状に変化が出ます。
- 赤ちゃん
・刺された回数が0回
・症状が出ない - 子ども
・刺された回数が少ない
・翌日以降に症状が出る - 大人
・刺された回数が多い
・アレルギー反応がすぐに出る
・アレルギー反応がすぐに収まる - 高齢者
・刺され続ける
・症状が弱くなり無反応
子どもでも蚊に刺された回数が多いと、すぐにアレルギー反応が出ることになります。そして、高齢者になると長い間に渡り刺され続けてきたので、アレルギー反応が弱くなるのです。
中にはアレルギー反応自体がしなくなり、蚊に刺されているのに、痒くならないため刺されていないと思い込むケースが多くなります。
まとめ
蚊に刺されない工夫が大切。
体質などにより大きく個人で症状が異なるため目安になりますが、蚊とアレルギー反応は密接な関係にあります。
蚊に刺された場合には、「ムヒ」を使うか、すぐに患部を冷やしましょう。冷やすことで血管が収縮するので痒みを麻痺させることができます。20分ほどすると痒みが収まってくるので、それまではポリポリしないように我慢!
ちなみに、「×印」は、痛みで一時的に痒みは低減させることができますが、爪により皮膚が傷つき、そこからばい菌が入る恐れがあるので辞めておいたほうが無難です。