世界的テニスプレーヤーの錦織圭選手。
その読み方は「ニシキオリ」ではなく「ニシコリ」となります。
一方で、少年隊のリーダー錦織一清は「ニシキオリ」と読むのが正解です。
「同じ漢字なのになぜ読み方が複数存在しているの?」
日本人でも混乱する日本人の苗字と名前ですが様々な読みがあるため、外国人は更に混乱しそうです。
錦織圭が「ニシキオリケイ」じゃない理由
錦織圭選手の呼び方は「ニシコリケイ」です。
なぜ錦織圭は「ニシキオリ」ではないのでしょうか?
なぜ「ニシコリ」?
実は、錦織圭が「ニシキオリケイ」ではなく「ニシコリケイ」と呼ぶのは、中国由来のものだからです。当時の日本は中国文化が多く入ってきていましたが、日本の苗字も例外ではありません。
渡来人の錦織さんの存在
錦を織る技術で名をなした中国系の渡来人の名が「錦織」さん。
その読み方は「ニシコリ」でした。
「ニシコリ」と呼ぶ名は当初、島根県や鳥取県のみで使用されていましたが、時代の流れと共に日本各地に広まるようになります。
ちなみに、錦織圭選手の出身地は「島根県松江市」です。
日本流に変換された「ニシキオリ」
「ニシコリ」という名前はその後、日本人が呼びやすいように日本流の読み方に変わっていきました。それが「ニシキオリ」という呼び方。
こちらの呼び方は日本式のアレンジになります。
島根県や鳥取県では当時たくさんの「ニシコリ」さんがいましたが、現在は「ニシコリ」という呼び名が少数派になっています。実は「ニシコリさん」は貴重な苗字なのです。
「錦織さんはどのくらいいるの?」
「名字由来net」によれば、日本国内の「錦織」姓の人はおよそ11800人。人口ランキングでは1469位になります。
錦織と言う名は多くの人が使用していることになりますが、錦織の名は上記二つ以外にも、「にしおり・にしごおり・にしこおり」など、実に様々な読み方ができるため、その地方や地形に合った読み方に変わっていったのかもしれません。
錦織の読み方は母音で変わった説もある
ただ、別の仮説も存在します。
「錦織」は、NISIK「IO」RI(ニシキオリ)と、IOと母音が続きますが、前の「I」が脱落して「NISIKORI」(ニシコリ)になったとも言われています。
まとめ 錦織にはいろんな呼び方がある
日本では世界的に見ても多くの文字が存在します。
ひらがな・カタカナ・漢字、そして今日ではローマ字や英語まで日本人が使用する言語の中に溢れています。
その中でも漢字はバリエーションがとても多く、日本人でさえ知らない漢字があるほど。音読み・訓読み、もはや意味が分かりません。
一つの漢字でたくさんの読み方があります。
どれが正しくてどれが間違えている話ではなく、先祖から受け継がれた苗字をそれぞれが大切に受け継いでいくことが重要なのではないでしょうか?