「トイレにいきたい!」
駆け込んだそのトイレ、よく見ると形が「O」形です。
他の場所で…
「またトイレ!!」
っと駆け込んだその先のトイレは「U」形。
なぜ「O」と「U」のように違いが生まれているのでしょうか?
統一して製造をしたほうがコストは下がると思うのですが、なぜ2パターンが存在しているのでしょうか?
O型便座とU型便座の違いとは
O形は「ドーナツ形」、U形は「馬てい形」と呼ばれています。
ボットン式が主流だった日本のトイレ事情ですが、現在はほとんどが洋式に変わっています。
洋式トイレの便器は、約4200年前のシュメール遺跡から発掘されたものがもっとも古いとされています。今のような洋式便器は19世紀にイギリスやアメリカで発明されたものが始まりだといわれています。
「そして西洋のトイレが日本に入ってきた!」
当時、それまでは椅子の中に桶(おまる)を入れて使っていましたが、その後、利便性を考えて改良していき、便器に直接取り付ける「便座」が考え出されたのは1893年のこと。
20世紀に入ってからは今のように便座を取り付けた便器に座るようになりました。
便座の目的は、座った時に「ヒヤッ」とするのを解消することと、便器の縁の汚れを覆うこと。
そうなると、O形の方が自然な形になります。なぜU型が誕生したのでしょうか?なぜ手前の部分を削ったタイプであるU形が生まれたのか不思議です。
実はその理由には男性が関わっていました。
体格の良い男の人が座った時に、O形の便座だと便座の前の部分に局部が触れることが多々ありました。
そこで、多くの人が使う公共トイレでは、それを嫌がる人や感染症を心配する声が次々とあがるようになります。そして考えた結果、O形の前部分を削りU形が誕生したのです。
日本に伝わる洋式トイレ
この経緯から、日本にも洋式便器と共に2種類の便座が伝わってきました。
ちなみに、日本の空気調和・衛生工学会の規格では「公共トイレはU形が望ましい」となっています。
一方、ウォシュレットは暖房便座であることや、製品の強度が高いことからO型になっています。
強度や使う人が特定数いる場合は、家用に多く普及しているO形のトイレが望ましく、衛生上を考えるとU形は公共トイレ用に相応しいことになります。
しかし、近年は公共トイレでもO型便座を採用するところが少なくありません。
これは、昔の日本のトイレ空間は狭く、レギュラーサイズの便器が一般的でしたが、近年はトイレ空間が広くとられるようになり、レギュラーサイズよりも大きい「エロンゲートサイズ」の便器が普及しているためです。
「ペターンペターン当たらない!」
この大きさだと、局部が便座に触れにくいので、それほど気にならないと判断されているようです。
まとめ
U型は清潔を第一に考えた形。
女の人にはまったく関係のないトイレの形ですが、共同トイレなどを使用する場合は衛生面を考えて、O形かU形かに気をつけてチェックしてみると良いと思います。