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お払い箱の語源と正しい意味

お払い箱

この言葉をどういう意味で使用していますか?

ひょっとして、「不要なもの」という意味で使用していませんか?

なぜこの言葉が使われるようになったのでしょうか?

そもそも本当に、もともとこのような意味なのでしょうか?

お払い箱の本当の意味とは

「お払い箱」の本当の意味を知っていますか?

ひょっとしたら間違えた使い方をしているかもしれません。

お払い箱は元々「お祓い箱」と書いていた!

「お祓い」の賽銭箱から「お払い」がきたと言われて、伊勢神宮がお札を配るときに入れていたお祓い箱が由来になっているという有力な説があります。

お祓い箱の中の札は毎年新しい札に取り替えられますが、お札を焚き上げして、前の年に買った守り札は、新しい年に別のものを用意しています。

伊勢神宮と御師の関係

江戸時代頃まで「御師(おし)」と呼ばれる人たちがおり、参拝者の案内や宿泊の世話など、神社やお寺のツアーガイドをしていました。

中でも伊勢神宮の御師は特別で、他のものと区別して「おんし」と呼ばれていました。

当初は宿の世話や案内をするだけだった御師は、のちに日本全国へと営業に出かけていき、参詣者を招き入れる活動を始めます。

積極的に参拝者を集めていた伊勢の御師は、自分の受け持ちである参拝者にお札や、祓い串、薬などを入れた箱を配っていたのです。

この箱こそがお祓い箱

この「お祓い箱」には、お札や薬などが入っていたため、「御祓いを受けたとてもありがたい箱」として大切にしていました。

ところが毎年新しい札の入った新しい箱が配られることから、古いお祓い箱は不要なものを入れる箱として使われていくことになります。

毎年新しいものに取り替えられる「お祓い」と「お払い」をもじって不要なものを捨てる意味で「お払い箱」と言うようになりました。

要するに、「お払い箱」は不要になった古いものを捨てて、新しいものを用意する意味です。現在は捨てるだけの意味が強くなっていますが、本来はポジティブなニュアンスがありました。

まとめ

波羅夷説もある。

ちなみに、サンスクリット語の波羅夷(はらい)が転じて生まれた説もあります。

波羅夷は、仏教の戒律の中で最も重い刑罰のこと。

つまり、「仏の世界から追放する」ことを意味しています。

伊勢神宮と御師の話が有力な説となりますが、今の「お払い箱」の意味はどっとかと言えば、こっちのほうが強い気がしますね。

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