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スーツの一番上にあるボタン穴の意味とは?

洋服の中でも一層、気が引き締まる服がスーツ。

サラリーマンがスーツを着ている姿は様になります。

そのスーツですが、よく見ると襟に近い部分に穴が空いています。

一見するとボタンをつける穴に見えますが、反対側にはボタンがついていない服も多いです。

そうなると、この穴はいったい何のために空いているのでしょうか?



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スーツの1番上のボタン穴は何のため?「理由とは」

特に何に使うわけでもなく、スーツの飾りのようになっている一番上の穴ですが、なぜここにボタンを留める穴のようなものがあるのかというと、それはスーツの歴史を辿ることでその答えが見えてきます。

スーツはもともと軍服から生まれた洋服だということを知っていましたか?時代は1700年代のヨーロッパにさかのぼります。


(出典:www.clipstudio.net)

軍服は襟を立てて着るスタイル。現在のスーツは襟を畳んで来ています。では、現代のスーツの襟を立ててみるとどうでしょう?

実は、軍服の第一ボタンと同じ位置に、スーツの襟穴がきます。スーツの襟を立てると軍服に似ている形になっているのです。

つまり、もともと軍服にはスーツにある穴が必要だったということ。

でも、1700年代の後半になると新しい服が誕生しました。それがフロックコートと呼ばれるもの。これは貴族の間で流行しました。


(出典:tee-room.info)

いかにもヨーロッパって感じの服ですね。フロックコートの襟を折り返したスタイルに変化。現在のスーツの襟になる起源につながります。

襟を折り曲げたことで軍服では必要だった第一ボタンが、フロックコートでは必要なくなりました。

逆にボタンをつけることで膨らみができるため見た目にもよろしくない。ただ、ボタンは取ったものの、穴だけは残しました。

それから時代は進み、ヨーロッパ人の服装も変化をしていきます。燕尾服やモーニングコートを愛着するようになりました。これはフロックコートをベースにして改良した洋服。


(出典:wedding-tips.jp)

モーニングコートは昼間に着る正装で、燕尾服は社交会などで着る夜用の服になります。この2つの服装は後ろが長い特徴を持っていますが、これはお尻を隠すことが貴族のマナーだとされていたからです。

モーニングコート・燕尾服の時代に、現在のスーツと同じ襟が完成しました。ただ、お尻部分が長いと何かと邪魔になることもしばしば。そこでお尻部分をカットしました。

それが、ラウンジスーツです。


(出典:cdn.image.st-hatena.com)

現在のスーツと極めて似ているデザインになりました。第一ボタンも不要です。

穴が空いている意味

スーツはもともと軍服でした。そのことを忘れないように名残として襟の穴を意図的に残しているのです。

花をさすための穴にも利用される

ちなみに、スーツの穴に花をさすことでも利用されています。フロックコート時代では、ボタンの穴に花をさすこともありました。なぜ花をさしていたのかというと、花の知識を周りに自慢するため。

また、1800年以降では、ビクトリア女王・アルバート公が結婚式で襟の穴に花をさしたことでも知られています。日本でもそれが伝わり結婚式で花をさすこともあります。


(出典:livedoor.blogimg.jp)

  • 軍服
  • フロックコート
  • モーニングコーヒー
  • 燕尾服
  • ラウンジスーツ
  • スーツ

まとめ

スーツの穴は名残で、現在もヨーロッパでは式典などで襟に花をさす風習が残っています。ヨーロッパの軍服がスーツの起源だったのです。



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