ブラックゴーストという不思議な魚がいます。
アクアリウムではマニアック向けになりますが、少しずつ人気が集まっています。いったいどのような魚で飼育方法をおこなうのでしょうか?
ブラックゴーストの生態と飼育方法
この魚は、ブラックゴーストといいます。
ブラックゴーストは南米(パラグアイやベネゼイラ)などの国々に生息している魚です。
ブラックゴーストを直訳すると、「黒い幽霊」になりますが、その名の通り「頭」と「尾」の一部を除きほぼ黒一色をしています。
しかし、頭部から背中にかけて走る白いラインは成長するにつれて、消えたり、不明瞭になります。ブラックゴーストは、背びれがなく、腹びれから尻びれまでが一体化した独特のシルエットを持ちます。
実は、デンキウナギの近縁種にあたり、微弱な電気を発することができるのです。この電気を使い、餌や障害物を感知します。
日中はシェルターに隠れて眠っています。
ブラックゴーストは夜行性のためです。
照明を落とすとゆらゆらと身体を波打たせて餌を探し始めますが、飼育環境になると、照明がついていても餌を食べることがあります。
人になつきやすく、金魚のように餌をねだるような動きもします。
そんなブラックゴーストですが、体長は最大で40cmにもなります。アクアリウムでは大きな魚になるため、60cm以上の水槽が必要です。
ただ、魚は行動ができる範囲のサイズにとどまることが多く、水槽内では平均30cm程度で止まることが多いです。
小刻みに前後に移動したり、ホバリングするように静止していることが多く、泳ぎはうまいながらも遊泳性は高くありません。野生下では流木の空洞などに潜んでいるので、隠れ家を用意し、緩やかな水流を設置すると良いでしょう。
シェルターが無いとストレスになるため、塩ビパイプや流木などで隠れ場所を用意します。
小さな水槽で飼育すると成長が止まる場合があります。生後1年くらいから水槽を大きくすると体長も大きくなりやすいです。
ブラックゴーストの水質・水温・寿命
ブラックゴーストは、寿命が5年~10年程生きます。
適応水温の幅は広く、22度~25度程度までは大丈夫だと言われています。25℃前後を目安に維持するのがベストです。
水質は、弱酸性から中性。
中性に合わせる人が多いようです。
ブラックゴーストの餌
見た目が不思議な魚なので何を餌にしたら良いのか迷いますが、「メダカなどの生餌」・「肉食魚用のタブレット」・「冷凍アカムシ」・「熱帯魚の餌」など、えり好みせずに何でも食べます。
浮上性の餌も器用に食べます。
ブラックゴーストは夜行性なので、特に最初の給餌は夜間に行います。赤虫だけでは栄養が偏ってしまうため、人工飼料を主に与えるようにしましょう。
ブラックゴーストの混泳・電気(電流)を放つ
ブラックゴーストは臆病な性格です。
普段は物かげやシェルターに隠れていることがほとんど。
基本的に他魚を攻撃したり、ちょっかいをかけたりしません。
しかし、ほとんど目が見えない代わりに微弱な電気で物を感知します。そのため同じように電流を発するブラックゴースト同士では激しく争う場合があります。また、口に入るサイズの魚は食べてしまうので注意が必要です。
大きく成長する魚でもあるため、基本的には単独での飼育が望ましとされています。
ブラックゴーストの発している電流が他の魚のストレスになってしまうという話もありますが、どちらかというと、夜行性と昼行性の魚を小さな水槽で混泳するとストレスを感じるかもしれません。
また、ブラックゴーストが他の魚の鱗やヒレをかじったりすることもあるため注意が必要です。特に、ヒレの長い「ベタ」や「グッピー」などの熱帯魚をかじります。
ブラックゴーストの病気
基本的には身体が丈夫なブラックゴーストですが、白点病に気をつける必要があります。
身体の表面が柔らかく、若いブラックゴーストは表面がとても傷がつきやすいです。そのため、急激な水質や水温の変化が原因で白点病が起こりやすい傾向があります。
水換えの時には、一度に全部替えず、少しずつ換えるようにしましょう。水質が悪化するとひれの一部が腐ってしまい、元に戻らなくなってしまう恐れもあります。
まとめ
ブラックゴーストの泳ぎ方は本当に見ていても飽きません。
不思議な魚です。
飼育する上で特別手間はかかりませんが、成長した後の大きさには気を付ける必要があります。60㎝以上の水槽は用意しておきましょう。