哺乳類のような鳥類。
鳥類のような魚類。
魚類のような哺乳類…。
生物学的には「鳥類」ですが、未だ多くの謎に包まれているペンギン。
「とにかく可愛いよちよち歩き♪」
アルゼンチンの科学者が南極地域で発見した数千万年前のペンギンの化石から、当時のペンギンは人類よりずっと背が高かいと断言しました。
どのくらいの身長があるのか気になりますよね?
なんと、約3700年前に身長は2m、体重は121キロもあったことが判明しました。2mのペンギンって人間と同じくらいです。そこまで大きいと可愛いより恐怖を感じるかもしれません。
「2mのペンギンにくちばしでつつかれたら…」
ペンギンの生涯、7割は海で生活している
ペンギンは、2~5週間も絶食できることを知っていますか?
エンペラーペンギンのオスは3~4ヶ月も絶食し、体重は30~40%も減ることが分かっています。
この間に何をしているかというと、卵をひたすら温めています。
ペンギンが海に入るときはエサを取るときだけと思っていませんか?
実は、ペンギンは生涯の7割以上を海で過ごしています。陸に上がってくるときは、羽毛の生え変わり時期と子育てのときだけ。
「意外〜」
生涯の7割を海で過ごしているペンギンですが、海ではまるで空を飛んでいるかのように素早い動きを見せます。
反面、陸ではヨチヨチ歩き。
「かわいい\(^o^)/」
このことからもわかります。
つまり、海と陸のどちらにもペンギンの天敵がいますが、生存率が高いのはその運動能力からして「海」。
生き延びる確率の高いほうに多くの生活基盤があるのも納得です。
卵を温めなければいけないので陸は厄介な場所になります。もしも海の中で卵を温めることができたのなら?
わざわざリスクを冒してまでペンギンが陸にあがることはなかったでしょう。そうなると、ペンギンの体は今とはまったく違うものに進化をしていたかもしれません。
ちなみに、ペンギンは約564m潜ることができ、最長20分以上潜水した記録もあります。
「ペンギンの水で生きる特殊能力すごい!」
ペンギンの泡に秘密がある
研究者が水中を泳ぐペンギンの映像を何時間分も分析して追跡することで気がついたことがあります。
泡(空気)が潤滑油の役割を果たし、水の抵抗を下げていることが判明しました。
「水の抵抗が下がれば泳ぐスピードが早くなる!」
泡を出さないとき、コウテイペンギンの泳ぐ速度は秒速1.2~2.7メートルに抑えられますが、これは身体と水との間に起きる摩擦の抵抗が生じるため。
しかし、羽毛に蓄えた空気を微小な泡にして水中に放出すれば、泳ぐ速度は瞬間的に2~3倍に跳ね上げることが可能です。
この瞬間的な加速は、ヒョウアザラシやシャチなどのような捕食者から逃れるのにも役立っています。
コウテイペンギンは羽毛を膨らませることで身体の周りに空気の層を作り、温かさを保つことができますが、根元部分は太さが人間の毛髪の半分もない細い綿毛で覆われています。
この綿毛の間に蓄えた空気が水中に放出されると、微小な泡となり身体の表面に空気の層を作り出し潤滑油の役割になります。
すごい構造ですね。
ペンギンは手で起き上がれない
海とは違い、陸の動きはぎこちないペンギン。
転んだときは起き上がることができるのでしょうか?
実は、ペンギンはくちばしを使わないと起き上がることができません。
ペンギンの手は羽になっています。
手を使えないため、くちばしを使って身体を起こすしかないのです。
まとめ
ペンギンには驚くべき機能がいっぱいある。
ペンギンの秘密
- 生涯7割を海で生活
- 約564m潜る
- 20分以上息継ぎなしでも大丈夫
- 潤滑油の泡
- くちばしを使わないと起き上がれない
ちなみに、陸上は骨格上足を曲げて歩いているため、ヨチヨチ歩きになっています。