写真を撮影するときに、思うような絵にならないことがありませんか?
ひょっとすると「光」が問題になっている可能性があります。
写真を綺麗に見せるために非常に重要なものが「光」だといっても過言ではありません。この光とカメラにはどのような関係があるのでしょうか?
また、上達する光の当たり方のテクニックとは?
写真がまっくらに撮れるパラ。うまくいかないパラ
写真の出来は、光の入り方に左右されるんだ。光を操ると綺麗に写真を撮ることができる
写真が上手くなる撮り方「光とカメラの関係」
カメラで被写体を撮影します。
その時に、「真正面」・「斜め」・「後ろ」から撮影した場合は写真の絵に差がでます。これは光の当たり方によってイメージが大きく変わったためです。
光の当たり方だけではありません。光の角度の他にも強弱によって影の出方や露出に影響を与えるため、写真の出来を大きく左右します。
光の当たり方は大きく3つにわけることができます。
それぞれの特性を見ていきましょう。
- 斜光 :被写体に対して正面
- サイド光 :被写体に対して真横
- 逆光 :被写体に対して真横~真後ろの間
順光
カメラを被写体に向けて真っすぐに構えます。
すると、その被写体に対してカメラの奥から光が当たります。
要するに、被写体に対して正面から当たる光のことを「順光」といいます。(撮影する人が太陽を背にする状態)
被写体に直接光が当たるため、被写体が持つ色や形をそのままハッキリと描写することができます。空や海は青くなり、花は鮮やかになります。風景写真に適した光です。
海を撮影して白っぽくなる場合には、太陽を背にして撮影すると真っ青な海が写せます。
- クッキリ
- ハッキリ
- 鮮やか
- 立体感が出にくい
- のっぺりとした絵になる
- 近くを撮る場合は撮影者の影が出やすい
サイド光(横から入り込む光)
カメラで被写体を見ると、正面は暗いけど被写体の横側が明るくなっています。
これはサイドから光が当たる状態の「サイド光」です。
前は暗いけど横は明るい、つまりサイドから入る光は被写体に影が出やすいということ。
これは明暗がはっきりした絵になるため、立体感を出しやすくメリハリのついた描写が可能になります。
- 立体感がでる
- メリハリのある絵が撮れる
- ドラマチックな絵になる
逆光(後ろから当たる光)
カメラから被写体を見ると背後は光っているのに撮りたいものが暗い場合があります。カメラ泣かせのシチュエーションですが、これは背後から光が当たっている「逆光」の状態です。
正面から強い光がレンズに入り込むため、被写体が暗くなりがちです。
桜を背景に人物を撮りたいのに、太陽が正面にあることから人の顔が暗くなってしまうこともしばしば。このようなときには角度を少しずらすか、フラッシュを焚くなどをして回避することができます。カメラの露出補正をプラスに設定すれば、明るい写真を撮ることもできます。
また、逆光を意図的に使い、人物をふんわりとした印象で撮影するテクニックもあります。料理や葉っぱ、花に向いています。
- 幻想的
- 雰囲気が出る
- おしゃれな絵になる
- 印象的な写真になりやすい
- メインの被写体が暗くなりやすい
- 綺麗に撮るにはテクニックが必要
光を利用するテクニック
光とカメラレンズの関係を知っていると、光をうまく利用した綺麗な写真を撮影することができます。
例えば、晴れた日に窓から入り込む光を撮影するとそれだけで幻想的な写真になります。
室内で花の物撮りなどをしたい場合には、部屋に入りこむ逆光を使うとふんわりとした写真を撮影することも可能です。
室内で撮影する場合
昼に部屋で撮影をするときにはどのようにして撮りますか?
電気をつけてカメラを構えて?
それも良いのですが、光が弱すぎます。
部屋で撮影するときには晴れた日を選び、カーテンをすべて開けましょう。
そして照明を消します。
部屋の形によって変わりますが、光が一番入り込む部屋で撮影することをおすすめします。照明を消してカーテンを開けることで自然光が部屋にどのような角度で入り込んでいるのかわかるようになると思います。
その入り込んでくる光の中でも直射日光に近い強い光もあれば間接光による柔らかい光、逆に影になる場所もあるでしょう。
その光を利用するのです。
光の強弱により、テーマに合った写真を撮ることができます。
反射光に気を付ける
空から降り注ぐ光は物に反射して再び光を跳ね返しています。
例えば、赤いレンガの近くに黄色の花があると、レンガの赤色の光が反射して花の描写に色被りするケースがあります。
これは部屋の中でも同じです。
室内の天井や壁の色、床の色も反射するため被写体に影響を与えることがあります。大切なことは撮影環境を観察することです。撮影したい被写体をどのようにしたら綺麗に撮れるのかを把握することが重要です。
まとめ
自然光は太陽の位置や明るさを自由に変えることができません。
意図的に光の量を調整したい場合には、写真用品を使用して窓からの距離を考えながら使用すると良いでしょう。
光を和らげたいときは、窓と被写体の間にディフューザーを入れたりします。レフ版で影の部分を明るくすることで調整することもできます。
屋外で撮影する場合には、光を美しく捉えられる位置に移動しながら探すことが大切です。自然光を使用することで自然な作品になります。